NY株式:米国株式市場は下落、過剰な利上げによる景気悪化を警戒

市況
2023年1月19日 7時10分

ダウ平均は613.89ドル安の33,296.96ドル、ナスダックは138.10ポイント安の10,957.01で取引を終了した。

12月生産者物価指数(PPI)が予想以上に鈍化し、インフレ圧力の低下で金利先高懸念が後退したため、上昇スタート。一方、12月小売売上高や12月鉱工業生産が予想以上に悪化し景気減速が明らかになる中、クリーブランド連銀のメスター総裁が追加利上げが必要とタカ派姿勢を再表明したため、売りに転じた。さらに、セントルイス連銀のブラード総裁も次回会合での0.5ポイントの利上げの必要性を指摘するなど、FRB高官のタカ派発言が相次いだため、過剰な利上げにより景気が損なわれるとの警戒感が強まり終盤にかけ、売りが加速した。金利の低下で上昇していたナスダック総合指数も下落に転じ、主要株価指数は下げ幅を拡大して終了。セクター別では、特に、銀行や食品・飲料・タバコが下落した。

バイオのモデルナ(MRNA)は開発中のRSV治療薬を巡る最終治験において高齢者への有効性が高いことを明らかにし、コロナワクチン以外の収入源に繋がるとの期待から買われた。また、物流サービス会社のJBハント・トランスポート・サービシズ(JBHT)は第4四半期決算の内容が予想を下回ったものの、第2四半期から輸送市場の回復を予想していると楽観的な見通しを示して上昇。航空関連のアーチャー・アビエーション(ACHR)は当局への届け出で、同社幹部による自社株買いが明らかになり、大幅高となった。一方、オンライン証券会社のチャールズ・シュワブ(SCHW)は口座手数料収入が予想に満たず第4四半期決算の内容が予想を下回り下落。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はアナリストの目標株価引き下げで下落した。

セントルイス連銀のブラード総裁は利上げを前倒しに行う必要があると主張。年内に政策金利が5.5%近辺まで上昇するとの見通しを示した。同総裁は2023年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持たない。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.