アルコアが決算受け下落 EBITDAが予想を大きく下回る=米国株個別
アルミのアルコア<AA>が下落。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益の赤字および売上高は予想範囲内となった。ただ、株価は下落。アルミニウム及びアルミナの生産が予想を下回ったほか、特にEBITDAが予想を大きく下回ったことが嫌気されている。昨年のアルミ価格は15%超下落したことが圧迫。世界的な高インフレや個人消費の減速で自動車や電化製品、窓枠向けの需要が落ち込んだ。
また、通期のガイダンスでアルミ出荷量を250万-260万トンと見込んでいる。従来の見通しを据え置いた格好だが、予想は下回った。世界的なインフレや欧州の需要低迷、世界最大のアルミ消費国である中国の軟調な経済見通しに伴い不透明感が漂っている。
同社のハービーCEOは「昨年の世界的な混乱がエネルギーや原材料コストにマイナスに働いた。製品価格設定は昨年の上半期と下半期の間で大きな変化が見られた」と説明。
(10-12月・第4四半期)
・1株損益(調整後):-0.70ドル(予想:-0.71ドル)
・売上高:26.6億ドル(予想:26.7億ドル)
・EBITDA(調整後):0.29億ドル(予想:1.07億ドル)
・アルミニウム生産:51.6万トン(予想:63.1万トン)
・アルミナ生産:302万トン(予想:320万トン)
・ボーキサイト生産:1060万トン(予想:1060万トン)
(通期見通し)
・アルミ出荷量予想:250~260万トン(予想:265万トン)
・アルミナ出荷量予想:1270~1290万トン
(NY時間09:40)
アルコア<AA> 52.25(-1.20 -2.25%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美