30日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反落、タカ派なFOMCを警戒
■NY株式:米国株式市場は反落、タカ派なFOMCを警戒
ダウ平均は260.99ドル安の33,717.09ドル、ナスダックは227.89ポイント安の11,393.82で取引を終了した。
今週開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を直前に控える中、調整的な売りが先行し、寄り付き後に下落。FOMCでは利上げペース減速が予想されているものの、連邦準備制度理事会(FRB)高官が主張している通り、ターミナルレート(政策金利の最終到達点)が5%超になるまで利上げが継続するとの思惑もくすぶり、金利上昇を警戒した売りから一段安となった。また、ハイテク株の利食い売りが相場を押し下げた。終盤にかけ主要株価指数は下げ幅を拡大して終了した。セクター別では、電気通信サービスや家庭・パーソナル用品が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
消費財メーカーのコルゲート・パルモリーブ(CL)は長期的な力強い売上の伸びを期待し、アナリストが同社の投資判断を引上げたため上昇。GEヘルスケアテクノロジー(GEHC)は親会社からのスピンオフ後、初めて発表した第4四半期決算が強い売り上げを示し、見通しも好感されて大幅高。一方、自動車メーカーのフォード・モーター(F)は同業テスラ(TSLA)に対抗するため、同社製電気自動車マスタングマッハEクロスオーバーの値下げを発表して下落。製薬会社のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は同社製ベビーパウダー訴訟の賠償金支払いで破産法活用が承認されず大幅安となった。
半導体のNXPセミコンダクタ?ズ(NXPI)は取引終了後に決算を発表。第1四半期の見通しが予想を下回り、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:FOMC控え長期金利上昇に伴いドル強含み
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、130円00銭から130円57銭まで上昇し、130円43銭で引けた。連邦準備制度理事会(FRB)が今週開催する連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げを決定、タカ派姿勢を維持するとの見方に金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.0911ドルから1.0839ドルまで下落し引けた。ドイツの10-12月期 国内総生産(GDP)速報値は前期比-0.2%と、予想外に7-9月期+0.4%から21年1-3月期以来のマイナス成長に落ち込み域内の景気後退懸念が強まりユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は141円98銭まで上昇したのち、141円45銭まで反落。ポンド・ドルは、1.2398ドルから1.2337ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9205フランから0.9257フランまで上昇。
■NY原油:続落で77.90ドル、78ドルを下回る
NY原油先物3月限は続落(NYMEX原油3月限終値:77.90 ↓1.78)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比-1.78ドルの77.90ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは77.66ドル-80.49ドル。アジア市場の序盤で80.49ドルまで買われたが、まもなく反落し、ニューヨーク市場の終盤にかけて77.66ドルまで下げた。需要増加の思惑は後退し、ポジション調整的な売りが活発となったようだ。通常取引終了後の時間外取引で78ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 35.30ドル -0.15ドル(-0.42%)
モルガン・スタンレー(MS) 95.96ドル -0.13ドル(-0.13%)
ゴールドマン・サックス(GS)357.46ドル +3.76ドル(+1.06%)
インテル(INTC) 27.95ドル -0.21ドル(-0.75%)
アップル(AAPL) 143.00ドル -2.93ドル(-2.01%)
アルファベット(GOOG) 97.95ドル -2.76ドル(-2.74%)
メタ(META) 147.06ドル -4.68ドル(-3.08%)
キャタピラー(CAT) 261.50ドル -3.04ドル(-1.15%)
アルコア(AA) 50.34ドル -2.41ドル(-4.57%)
ウォルマート(WMT) 142.15ドル -1.15ドル(-0.80%)
《ST》