ハイテク買いに対して、TOPIX型の利益確定といったリバランスの動き/オープニングコメント
3日の日本株市場は、買い一巡後は次第にこう着感が強まりそうだが、底堅い相場展開が見込まれる。2日の米国市場はNYダウが39ドル安だった一方で、ナスダックは384ポイント高と大幅に上昇した。金利先高観の後退やメタプラットフォームズが決算を好感した買いから大幅に上昇するなか、ハイテク株の買戻しの動きが強まった。一方で、ディフェンシブ株などへは利益確定の動きが優勢となるなど、リバランスの動きが見られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の27530円。円相場は1ドル128円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は終値で27500円をクリアしてきており、短期筋のショートカバーなどを誘いそうである。ただし、決算を前に先回り的に買われたアップルとアマゾンについては、時間外取引で下落しているため、買い一巡後は次第にこう着感を強めてくる可能性がありそうだ。雇用統計の発表を控えていることも積極的な売買を手控えさせることも考えられる。
また、主要企業の決算発表がピークを迎えているが、下方修正が目立ってきた。アク抜けの動きを見せてくるようであればセンチメント悪化にはならないだろうが、短期的にはショートが入りやすく、様子見ムードにつながる可能性はありそうだ。そのため、日経平均は27500円を挟んでのこう着から、底堅さを見極めたいところであろう。
もっとも、昨日の東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が7割近くとなるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの上昇により、日経平均は上昇した。米国ではナスダックが大幅高で52週線を突破してきており、トレンドが転換してきた。ハイテク株への買い戻す動きが意識されやすいなか、ハイテク買いに対して、TOPIX型の利益確定といったリバランスの動きが入りやすいだろう。
なお、先夕発表した決算では、中外薬<4519>、愛三工<7283>、寿スピリッツ<2222>、アルインコ<5933>、ANA<9202>、MonotaRO<3064>などがポジティブ視されそうだ。
《AK》