本日注目すべき【好決算】銘柄 芝浦、住友鉱、ユニチャーム (8日大引け後 発表分)
2月8日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
芝浦 <6590> [東証P] ★今期経常を33%上方修正・18期ぶり最高益、配当も120円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の72億円→96億円に33.3%上方修正。増益率が47.6%増→96.8%増に拡大し、18期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。主力の半導体製造装置が好調に推移するなか、売り上げの前倒しや機種構成の良化に加え、部品・部材の調達における影響が想定より軽微にとどまることが上振れの要因となる。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の390円→510円(前期は230円)に大幅増額修正した。
ヒップ <2136> [東証S] ★今期経常を一転微増益に上方修正・最高益、配当も10円増額
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の5.1億円→5.8億円に13.9%上方修正。従来の11.9%減益予想から一転して0.3%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。技術者の早期稼働を目指した受注量の増加や新規顧客への営業強化の推進によって、新卒を含めた技術者の稼働が想定より早く進み、稼働人員数が順調に増加したことが上振れの背景。
業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の30円→40円(前期は30円)に大幅増額修正した。
大阪油化 <4124> [東証S] ★10-12月期(1Q)経常は2.1倍増益で着地
◆23年9月期第1四半期(10-12月)の連結経常利益は前年同期比2.1倍の1億円に急拡大して着地。受託蒸留事業で電子材料向け案件を中心に蒸留案件が集中したことが寄与。プラント事業で前期からの納期遅れが解消し赤字幅が縮小したことも増益につながった。
第1四半期実績だけで、通期計画の1.5億円に対する進捗率は72.7%に達しており、業績上振れが期待される。
ファルコHD <4671> [東証P] ★今期経常を10%上方修正、配当も36円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の29億円→32億円に10.3%上方修正。減益率が50.1%減→44.9%減に縮小する見通しとなった。新型コロナウイルス感染再拡大を受けてコロナ関連検査の受託数が想定より増加することが寄与。
併せて、今期の年間配当を従来計画の64円→100円(前期は64円)に大幅増額修正した。
エルミック <4770> [東証S] ★今期経常を一転51%増益に上方修正、配当も3円で15期ぶり復配へ
◆23年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の7000万円→1億3000万円に85.7%上方修正。従来の18.6%減益予想から一転して51.2%増益見通しとなった。エンジニアリング・サービスとストリーミング製品を組み合わせた付加価値の高いソリューション提案活動に注力したことで、販売先が拡大したことが寄与。プロジェクトマネジメント強化に伴う開発原価低減や経費削減も利益を押し上げる。
併せて、従来無配としていた期末一括配当を3円実施し、15期ぶりに復配する方針とした。
住友鉱 <5713> [東証P] ★今期最終を15%上方修正、配当も27円増額
◆23年3月期の連結最終利益を従来予想の1370億円→1580億円に15.3%上方修正。減益率が51.3%減→43.8%減に縮小する見通しとなった。資源部門の海外銅鉱山、製錬部門のニッケル系の利益が上振れするほか、車載向け電池材料の販売増加も収益を押し上げる。
併せて、今期の年間配当を従来計画の175円→202円(前期は301円)に増額修正した。
DMG森精機 <6141> [東証P] ★今期最終は26%増で2期連続最高益、10円増配へ
◆22年12月期の連結最終利益は前の期比88.8%増の254億円に拡大して着地。続く23年12月期も前期比26.0%増の320億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は高水準な受注残高を背景に売上高を伸ばすほか、工程集約、自動化、DX化の旺盛な需要を取り込むことも大幅増益につながる。
平和 <6412> [東証P] ★今期経常を30%上方修正
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の200億円→259億円に29.5%上方修正。増益率が91.1%増→2.5倍に拡大する見通しとなった。パチンコ・パチスロ機の販売価格上昇に加え、原価低減やコスト圧縮が寄与し遊技機事業の採算が大きく改善する。旺盛な需要を背景にゴルフ事業の来場者数と顧客単価が想定を上回ることも上振れに貢献する。
SANKYO <6417> [東証P] ★今期経常を22%上方修正、配当も30円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の460億円→560億円に21.7%上方修正。増益率が2.1倍→2.5倍に拡大する見通しとなった。パチンコ機「ゴジラ対エヴァンゲリオン」やスマートパチスロ機第1弾「L革命機ヴァルヴレイヴ」などが好調に推移し、売上高が計画を14.8%も上回ることが利益を押し上げる。
業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の120円→150円(前期は100円)に増額修正した。
ハピネット <7552> [東証P] ★今期経常を一転6%増益・最高益に上方修正、配当も15円増額
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の55億円→62億円に12.7%上方修正。従来の6.0%減益予想から一転して5.9%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。玩具事業でコンビニエンスストア向け商品が好調に推移したほか、アミューズメント事業でカプセル玩具ショップ「ガシャココ」の出店など新規ロケーションを拡大したことが寄与する。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の50円→65円(前期は65円)に大幅増額修正した。
ユニチャーム <8113> [東証P] ★今期最終は20%増で2期ぶり最高益、2円増配へ
◆22年12月期の連結最終利益は前の期比7.1%減の676億円で着地。続く23年12月期は前期比19.7%増の809億円に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は高付加価値化を進めることによって原材料関連の悪化を吸収する。国内はウェルネスケア、ペットケア、フェミニンケア部門の高成長を見込むほか、海外ではインドと東南アジアの好調継続、中国と北米の増収増益を計画する。
併せて、今期の年間配当は前期比2円増の40円に増配する方針とした。また、発行済み株式数の0.66%にあたる390万株(金額で170億円)を上限に自社株買いを実施すると発表。
UEX <9888> [東証S] ★今期経常を23%上方修正
◆23年3月期の連結経常利益を従来予想の35億円(予想レンジ中値)→43億円に22.9%上方修正。増益率が55.4%増→90.9%増に拡大する見通しとなった。エネルギー・資材コスト上昇を背景にステンレス鋼市況が高値圏で推移し、販売価格が想定を上回ることが上振れの要因。
株探ニュース