10日の株式相場見通し=底堅い展開か、米株安も個別株物色は活発
10日の東京株式市場は、軟調な米国株の動向を受け幅広い銘柄に売り圧力が意識されそうだが、日経平均株価は底堅さを発揮する可能性がある。前日の欧州株市場はドイツやフランスなど主要国の株価指数が総じて高くなり、米国株市場でもこの流れを引き継ぐ形で朝方はNYダウなど主要株価指数が高く始まった。しかし、その後は一貫して水準を切り下げる展開となり、取引後半は揃ってマイナス圏に沈んでいる。引き続きFRBによる金融引き締めが長期化することへの警戒感から利益確定売りを優先する動きが目立つ状況となった。米長期金利の上昇を嫌気してハイテクセクターへの売り圧力も拭えず、ナスダック総合株価指数も下値模索の動きとなっている。米株安を受けて東京市場でも全体指数の上値は重い展開となることが予想される。ただ、前日まで日経平均は3日続落したものの、TOPIXは5日続伸するなどちぐはぐな値動きでリスクオフともいえない地合いとなっている。値上がり銘柄数も多く、個別株物色意欲は旺盛だ。きょうも好決算銘柄を中心に買いが入り、下値に対して抵抗力を発揮する公算が大きい。
9日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比249ドル13セント安の3万3699ドル88セントと続落。ナスダック総合株価指数は同120.941ポイント安の1万1789.579だった。
日程面では、きょうは株価指数オプション2月物の特別清算指数(オプションSQ)算出日。このほか1月の企業物価指数、3カ月物国庫短期証券入札など。海外では1月の中国消費者物価指数(CPI)・卸売物価指数(PPI)、マレーシアの22年10~12月期GDP、1月の米財政収支、2月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)など。