話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本製鉄、東電HD、日本製鉄

注目
2023年2月10日 15時18分

■AOKIHD <8214>  720円  +33 円 (+4.8%)  本日終値

AOKIホールディングス<8214>が大幅続伸した。9日の取引終了後に発表した23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算は、売上高が1190億7400万円(前年同期比15.9%増)、経常損益が38億5400万円の黒字(前年同期は25億1100万円の赤字)となった。10~12月期の経常利益は前年同期から大幅に増加しており、直近の業況を好感した買いが入ったようだ。ファッション事業の4~12月期は増収、営業黒字に転換した。フォーマル及びカジュアル商品が好調に推移した。

■ENECHANGE <4169>  1,025円  +45 円 (+4.6%)  本日終値

ENECHANGE<4169>に物色人気集中。同社は電力・ガス切り替えプラットフォーム「エネチェンジ」などの運営のほか、電力・ガス会社向けにクラウドを使ったデジタルトランスフォーメーション(DX)支援サービスを提供するが、電気自動車(EV)の充電事業への展開にも積極的に取り組んでいる。9日取引終了後、EV充電器の設置・運営を手掛け東京電力ホールディングス<9501>を筆頭株主とするe―Mobility Power(東京都港区)と業務提携することを発表、これを材料視する買いが集まった。

■日本製鉄 <5401>  2,783.5円  +121 円 (+4.5%)  本日終値

日本製鉄<5401>は続伸し、昨年来高値を更新した。9日の取引終了後、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算を発表した。売上収益は前年同期比20.6%増の5兆9616億8200万円、最終利益は同1.8%増の5171億4400万円だった。また、未定としていた期末配当予想は前期末比で横ばいの90円とした。最終増益で着地し、通期業績予想が据え置かれたことが買い安心感をもたらした。配当利回りが6%台と高水準なのもあって、改めて幅広い投資家の関心が向かったようだ。世界的に鋼材需要の低迷が続くなか、為替の影響を含めマージンが改善した。収益改善対策を継続した効果も出た。年間配当は前期比20円増配の180円を予定する。

■ビーエンジ <4828>  2,615円  +113 円 (+4.5%)  本日終値

ビジネスエンジニアリング<4828>が反発。9日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を179億円から183億円(前期比3.0%増)へ、営業利益を30億円から32億円(同32.6%増)へ、純利益を21億円から22億9000万円(同39.3%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を39円から43円へ引き上げたことが好感された。ソリューション事業の受注高及び売上高の増加と、プロダクト事業のライセンス販売の増加などを牽引役に、第3四半期累計(22年4~12月)決算が計画を上回って着地したことが要因としている。なお、年間配当は64円(前期84円、ただし22年6月1日付で1株を2株に株式分割)になる予定だ。同時に発表した第3四半期累計決算は、売上高137億3300万円(前年同期比3.7%増)、営業利益25億2900万円(同32.2%増)、純利益17億1500万円(同31.5%増)だった。

■東京エレクトロン <8035>  48,270円  +2,010 円 (+4.4%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>がマドを開けて大幅高、一時6%を超える上昇で4万9000円台まで株価を上昇させた。9日取引終了後に23年3月期第3四半期(22年4~12月)の決算発表と併せて通期業績予想の修正を発表した。営業利益は従来予想の5460億円から5800億円(前期比3%減)に大幅増額したことは、ポジティブサプライズとなった。好業績を背景に今期の年間配当も従来計画の1482円から1588円(前期実績は1403円)に増額し、配当利回りも3.3%前後まで水準が切り上がった。更に、3月末の株主を対象に1株を3株にする株式分割を発表しており、これによる株式流動性の高まりに期待した買いを引き寄せている。

■石油資源開発 <1662>  4,395円  +155 円 (+3.7%)  本日終値

石油資源開発<1662>は後場急伸。午後2時ごろ、23年3月期の連結業績予想について、売上高を3045億6300万円から3266億7900万円(前期比31.1%増)へ、営業利益を452億4200万円から612億5000万円(同3.1倍)へ、最終利益を530億円から600億円(前期309億8800万円の赤字)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を150円から180円へ引き上げたことが好感された。主にLNGスポット価格の高騰による天然ガス、電力の販売価格上昇を見込むことなどが要因としている。なお、年間配当予想は330円(前期50円)となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高2251億500万円(前年同期比31.4%増)、営業利益387億4200万円(同3.3倍)、最終利益432億8600万円(前年同期850億5700万円の赤字)だった。

■丸文 <7537>  1,301円  +39 円 (+3.1%)  本日終値

丸文<7537>の上値追いが止まらない。今月に入り長期波動の上値ポイントとなっていた2018年2月の高値1260円を上回ったが、その後も売りを吸収し上昇基調を維持、きょうはフシ目の1300円台に乗せた。同社株が1300円台に乗せるのはリーマン・ショック前年の07年10月以来で約15年4カ月ぶりとなる。エレクトロニクス商社で半導体関連のウエートも高いが、半導体市況の軟化が取り沙汰されるなかにあっても同社の業績は絶好調に推移している。23年3月期営業利益は、前期比67%増の100億円予想と変貌し22年ぶりの過去最高利益大幅更新を見込んでいるが、一方でPERが8倍弱、PBRが0.7倍台と割安感が際立っている、更に株主還元にも積極的で今期配当は前期実績に37円上乗せとなる67円を計画、配当利回りに換算して5%を超える。

■川崎重工業 <7012>  2,912円  +69 円 (+2.4%)  本日終値

川崎重工業<7012>が反発。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しを従来の450億円から540億円(前期比4.3倍)に上方修正しており、これを好感した買いが集まったようだ。売上収益の見通しは1兆7200億円から1兆7500億円(同16.6%増)に見直した。精密機械・ロボット部門の業績見通しを引き下げたものの、二輪車などを手掛けるパワースポーツ&エンジン部門が好調で、収益がこれまでの想定を上回る見通しとなった。同部門と、船舶海洋事業などのエネルギーソリューション&マリン部門の受注高の見通しも上方修正した。

■ダイフク <6383>  7,470円  +170 円 (+2.3%)  本日終値

ダイフク<6383>が続伸。同社が9日取引終了後に発表した第3四半期累計(4~12月)の連結営業利益は前年同期比21.8%増の401億7000万円と堅調だった。半導体・液晶生産ライン向けシステムが好調だったほか、空港向けシステムなども大きく伸びた。また、3月31日時点の株主に対して1対3株の株式分割を実施すると発表したことも好感された。効力発生日は4月1日。投資単位当たり金額の引き下げによる投資家層の拡大などを目的としている。

■太平洋セメント <5233>  2,280円  +50 円 (+2.2%)  本日終値

太平洋セメント<5233>が大幅高で5日続伸。9日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を8440億円から8100億円(前期比14.4%増)へ、営業利益を130億円から40億円(同91.4%減)へ、最終損益を160億円の赤字から260億円の赤字(前期289億7100万円の黒字)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強く、アク抜け感から買われたようだ。国内におけるセメント販売価格の値上げの進捗の遅れに加えて、中国における新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う景気低迷を受けたセメント需要の減少が響く。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年4~12月)決算は、売上高6003億4800万円(前年同期比13.7%増)、営業利益33億9200万円(同91.4%減)、最終損益176億6500万円の赤字(前年同期295億8500万円の黒字)だった。

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