【杉村富生の短期相場観測】 ─パチンコ・パチスロ関連セクターに妙味!

市況
2023年2月12日 9時15分

「パチンコ・パチスロ関連セクターに妙味!」

●全般相場は徐々に上値が重い展開に!

日米両市場ともに、上値が重い展開となっている。日経平均株価の直近の高値は2月6日の2万7821円(ザラバベース)だ。典型的な「節分天井」である。この日は天底のフシ目になりやすい満月だった。ちなみに、1月4日の瞬間安値は2万5661円だ。一気に2160円、8.4%の急騰劇を演じたことになる。

実は、ファンダメンタルズは何も変わっていない。むしろ、企業業績は下方修正気味だ。では、なぜ? それは需給要因だ。2022年は外国人が現物株、先物を合わせて4兆8770億円売り越したが、今年は2月第1週までに1兆5000億円買い越している。彼らが買えば上がる。単純である。

ただ、2月第2週以降は動きが鈍っている。やはり、3月決算期末に向けて法人売りが急増しそうなこと、次期日銀総裁(元日銀審議委員の植田和男氏が浮上)の出方を見極めようとのムードの高まりがあると思う。NY市場は連邦債務上限問題(すでに、31兆4000億ドルの上限を突破)を気にしている。2011年の再現が起こるのだろうか。

12年前もうさぎ年だった。当時の連邦債務の上限は14兆3000億ドルだったが、現在と同じねじれ議会が引き上げを困難にし、連邦政府の窓口閉鎖、米国債格下げ、さらにはデフォルト(債務不履行)寸前に追い込まれた。「Xday」は6~7月らしい。国債の発行が難しくなると、ウクライナ支援に影響する。

●ダイコク電機、アクセルなどを狙う!

いずれにせよ、FRB(米連邦準備制度理事会)は「利上げをあと2回(3月、5月)やる」とか、「年内の利下げはない」などと言っている場合ではあるまいと考えるが……。危機対応の備えが必要だろう。これは日銀も同じだ。金融政策の転換は5~6月では遅い。3月に道筋をつけるのではないか、との警戒感が台頭している。

一方、物色面では企業業績(決算数字)に一喜一憂し、株価が乱高下しているものの、決算プレーは最終局面だ。ここからは選別が重要になる。円谷フィールズホールディングス <2767> [東証P]のほか、好決算のイーエムネットジャパン <7036> [東証G]、大阪油化工業 <4124> [東証S]、大栄環境 <9336> [東証P]は狙える。

ファナック <6954> [東証P]の3月末割当の1対5の株式分割に続いて、東京エレクトロン <8035> [東証P]、ダイフク <6383> [東証P]が1対3の株式分割を行う(3月末割当)。東証が求めている最低売買単位の引き下げとともに、流動性の向上が目的だ。今後、他の超値がさ株(株価1万円以上)が追随するだろう。

セクター的には「戦後最大」と形容されるパチンコ・パチスロ業界の大改革(スマート化)のメリットを享受する銘柄群がおもしろい。具体的にはダイコク電機 <6430> [東証P]、ゲームカード・ジョイコホールディングス <6249> [東証S]、アクセル <6730> [東証S]、JALCOホールディングス <6625> [東証S]など。

ダイコク電機の2023年3月期は23.0%増収、71.0%最終増益が見込まれ、1株利益は142.1円となる。配当は10円増の70円とする。ゲームカード・ジョイコホールディングスの2023年3月期は92.2%増収、2.9倍増益の予想だ。1株利益は252.8円である。事業環境を考えると、この好業績が年内は継続すると思う。

2023年2月10 日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.