13日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は上昇、インフレ改善を期待

市況
2023年2月14日 7時42分

■NY株式:米国株式市場は上昇、インフレ改善を期待

ダウ平均は376.66ドル高の34,245.93ドル、ナスダックは173.67ポイント高の11,891.79で取引を終了した。

1月消費者物価指数(CPI)でのインフレ鈍化を期待した買い戻しが先行してスタート。欧州委員会が23年の欧州の成長見通しを引き上げ、リセッション(景気後退)回避期待が米国経済にもプラスに寄与するとの楽観的見方も強まり、さらに買われた。その後、1月NY連銀消費者調査結果で、家計収入の伸び率予想が前月から大幅に低下したことが明らかになると、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化懸念も後退し、終盤にかけて相場を一段と押し上げた。セクター別では、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置が上昇した一方、エネルギーが下落した。

不動産ウェブサイト運営のジロー・グループ(Z)は住宅市場の速やかな回復を見込んでアナリストが同社株の投資判断・目標株価を引上げたため上昇。高級衣料ブランドのラルフ・ローレン(RL)も四半期決算で、売り上げが予想を上回るなど良好な結果を受けてアナリストが投資判断・目標株価を引き上げ、買われた。ソフトウエアメーカーのマイクロソフト(MSFT)は先週同社が発表した人工知能(AI)搭載の新たな検索機能を評価し、アナリストが同社の投資判断を引き上げ上昇。ソーシャルメディアのフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)は、効率化のために追加従業員削減を計画していると英フィナンシャルタイムズ紙が報じ、買われた。

ソフトウエア開発会社のパランティア(PLTR)は取引終了後に決算を発表。結果が予想を上回り時間外取引で上昇している。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:米CPI改善期待でドルは伸び悩む

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、132円91銭まで上昇後、132円24銭まで反落し、132円40銭で引けた。米国の消費者物価指数(CPI)の発表を控え連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を高く、長期にわたり維持するとの思惑が強まったと同時に、日銀人事を巡る政策修正への思惑が後退。日米金利差拡大観測に伴うドル買い・円売りが再燃した。その後、CPIでのインフレ改善期待やNY連銀の消費者調査結果で賃金インフレ期待の低下が明らかになり、金利が低下するとドル買いはやや後退。

ユーロ・ドルは、1.0677ドルから1.0730ドルまで上昇して1.0724ドルで引けた。欧州委が23年の域内経済の成長見通しを引上げ、景気後退を回避できるとの見通しにユーロ買いが強まった。ユーロ・円は141円60銭から142円39銭まで上昇。日欧金利差拡大観測に伴うユーロ買い・円売りが強まった。ポンド・ドルは、1.2080ドルから1.2152ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9235フランから0.9191フランまで下落した。

■NY原油:強含みで80.14ドル、需給ひっ迫を意識した買いが入る

NY原油先物3月限は強含み(NYMEX原油3月限終値:80.14 ↑0.42)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は、前営業日比+0.42ドルの80.14ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは78.45ドル-80.62ドル。ロンドン市場の序盤にかけて78.45ドルまで下落したが、米国市場では需給ひっ迫を意識した買いが観測されており、一時80.62ドルまで上昇。通常取引終了後の時間外取引では主に79ドル台で推移。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 35.65ドル +0.07ドル(+0.20%)

モルガン・スタンレー(MS) 99.43ドル +0.99ドル(+1.01%)

ゴールドマン・サックス(GS)374.02ドル +2.74ドル(+0.74%)

インテル(INTC) 28.55ドル +0.75ドル(+2.70%)

アップル(AAPL) 153.85ドル +2.84ドル(+1.88%)

アルファベット(GOOG) 95.00ドル +0.14ドル(+0.15%)

メタ(META) 179.43ドル +5.28ドル(+3.03%)

キャタピラー(CAT) 248.15ドル +0.48ドル(+0.19%)

アルコア(AA) 47.95ドル -0.74ドル(-1.52%)

ウォルマート(WMT) 145.91ドル +2.19ドル(+1.52%)

《ST》

提供:フィスコ

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