株価指数先物【寄り前コメント】 買い一巡後はこう着も、リバランス強まる局面ではOP権利行使価格の2万7875円がターゲットに

市況
2023年2月14日 8時24分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 27700 +260 (+0.94%)

TOPIX先物 1999.0 +21.5 (+1.08%)

シカゴ日経平均先物 27700 +260

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

13日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。14日に発表される1月の米消費者物価指数(CPI)を前に、インフレ鈍化が示されるとの期待からハイテク株が買い戻されるなどリバランスの流れとなった。また、ニューヨーク連銀が発表した1月の消費者調査で、3年先のインフレ期待が2.7%に低下し2年3カ月ぶりの低水準となったことも、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ長期化懸念を後退させる格好となった。

長期金利の上昇が一服するなか、マイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>、メタプラットフォームズ<META>、ネットフリックス<NFLX>といった大型テック株やエヌビディア<NVDA>など半導体株が買われた。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、小売、ソフトウエア・サービス、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、エネルギー、自動車・同部品の2セクターのみが下落した。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比260円高の2万7700円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万7450円で始まり、直後に付けた2万7430円を安値にリバウンド基調が強まった。米国市場の取引開始後に節目の2万7500円を回復すると、その後も強い基調を継続しており、一時2万7710円まで買われた。終盤にかけてもみ合う場面もあったが、2万7700円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の相場展開が見込まれる。前日の日中取引で支持線として機能している75日移動平均線までの調整を経て、理想的なリバウンドといったところだろう。ただし、米国ではCPIの発表を前にしたリバランスの動きが中心と考えられるため、買い一巡後は次第にこう着感を強めてくる可能性がある。そのため、価格帯別で商いが積み上がっていた2万7500円を上回ったことで、ある程度のショートカバーは入るものの、積極的なロングの動きは期待しづらいところだ。

また、2月SQ値の2万7779円75銭接近では強弱感が対立しやすいほか、直近の戻り高値2万7820円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。そのため、レンジとしてはオプション権利行使価格の2万7500円~2万7750円辺りでの推移を想定しておきたい。なお、本日の午前11時に日銀総裁人事案が国会に提示される。足もとでは金融政策修正の思惑によりショートが強まる場面も見られていたため、短期的にはリバランスが意識されやすい。SQ値をクリアしてくるようだと、オプション権利行使価格の2万7875円辺りがターゲットになろう。

VIX指数は20.34に低下した。一時21.69まで上昇する場面も見られたが、前日同様に抵抗線として機能している75日線に上値を抑えられていた。ただし、CPIの結果を受けた反応を見極めたいところであり、やや慎重姿勢が強まりそうだ。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.87倍だった。支持線として意識されていた25日線を下回り、13.82倍まで低下した。米国同様、リバランスが中心になるようだと、ややNTロングによるスプレッド狙いのトレードになりそうだ。

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