話題株ピックアップ【夕刊】(2):サイボウズ、SECカーボ、eWeLL
■サイボウズ <4776> 2,829円 +245 円 (+9.5%) 本日終値
サイボウズ<4776>は3日ぶりに急反発し、昨年来高値を更新した。13日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比23.3倍の15億4100万円を見込む。大幅増益の見通しを示したことが支援材料となり、売り方の買い戻しを誘って株高に拍車がかかったようだ。売上高は同15.5%増の254億9700万円を計画する。引き続きクラウド関連事業の伸長を想定するほか、広告宣伝費に関しては認知度維持のための投資に抑える予定という。22年12月期の売上高は前の期比19.4%増の220億6700万円、最終利益は同88.0%増の6600万円だった。主力の業務アプリ構築クラウドサービス「kintone」の利用拡大が追い風となった一方、人件費や広告宣伝投資がかさみ利益を押し下げた。
■SECカーボン <5304> 8,090円 +690 円 (+9.3%) 本日終値
13日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は30%増益、未定だった今期配当は120円増配」が好感された。
SECカーボン <5304> [東証S] が2月13日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比70.6%増の48.7億円に拡大し、通期計画の59億円に対する進捗率は82.6%に達し、5年平均の73.4%も上回った。同時に、従来未定としていた今期の年間配当は320円(前期は200円)実施する方針とした。
■eWeLL <5038> 4,775円 +400 円 (+9.1%) 本日終値
13日に決算を発表。「今期経常は20%増で4期連続最高益、3円増配へ」が好感された。
eWeLL <5038> [東証G] が2月13日大引け後(15:00)に決算を発表。22年12月期の経常利益(非連結)は前の期比67.7%増の6.7億円に拡大し、従来予想の5.7億円を上回って着地。23年12月期も前期比20.0%増の8.1億円に伸びを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収、3期連続増益になる。
■キッツ <6498> 877円 +73 円 (+9.1%) 本日終値
キッツ<6498>が急反発。13日の取引終了後に発表した23年12月期連結業績予想で、売上高1670億円(前期比4.4%増)、営業利益119億円(同7.7%増)、純利益86億円(同0.6%増)と増収増益を見込むことが好感された。足もとで半導体は投資調整局面に入り、米中問題による不透明感もあるものの、引き続き半導体製造装置向けバルブの伸長を見込む。また、温室効果ガス削減に向けたグリーン冷媒への切り替え需要が高まっている機械装置向けバルブも需要が増加する見通しだ。なお、22年12月期決算は、売上高1599億1400万円(前の期比17.8%増)、営業利益110億5100万円(同22.9%増)、純利益85億4900万円(同72.6%増)だった。同時に、上限を8万2000株(発行済み株数の0.09%)、または6600万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月14日から3月31日まで。
■市光工業 <7244> 414円 +34 円 (+9.0%) 本日終値
市光工業<7244>は大幅高で3日続伸した。13日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比24.3%増の55億円を見込むほか、年間配当予想は同2円増配の11円とした。大幅増益と増配の計画を好感した買いが集まったようだ。売上高は同2.0%増の1382億円の見通し。日本及ASEAN地区での生産回復を想定する。新規受注やコスト削減、生産性向上などの効果も織り込んだ。22年12月期の売上高は前の期比7.9%増の1354億5100万円、最終利益が同11.1%増の44億2300万円だった。持ち分法による投資利益が想定を上回ったほか、一部海外子会社での繰延税金資産の計上もあり、減益予想だった最終利益は一転して増益で着地した。
■やまびこ <6250> 1,229円 +99 円 (+8.8%) 本日終値
やまびこ<6250>は切り返し急。13日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想と中期経営計画を公表した。今期の最終利益は前期比31.8%増の83億円と、2期ぶりに過去最高益を更新する見通し。更に、中期経営計画では最終年度の25年12月期に売上高を1700億円(22年12月期実績は1561億円)、営業利益率7%(同5.6%)に高める目標などを掲げており、これらを好感した買いが集まったようだ。23年12月期の売上高は前期比微増の1570億円を見込む。国内農業事業者の購買意欲低下に伴う農業用管理機器の減収を想定する一方、小型屋外作業機械における国内や北米、欧州市場でのプロユーザー向け販売や、北米市場での一般産業用機械の販売の増加などを見込む。原材料高を受けて昨年実施した販売価格への転嫁も寄与する。業績予想の前提となる為替レートは1ドル=130円、1ユーロ=140円とした。中期経営計画の期間中では、既存事業の拡大や新規事業の創造に加え、生産拠点の戦略的再配置を行う方針を示し、収益性の改善につなげる。
■弁護士ドットコム <6027> 2,865円 +230 円 (+8.7%) 本日終値
弁護士ドットコム<6027>は反発。この日朝方、新しいテクノロジーのサービス活用や研究を加速させるため、「Professional Tech Lab(プロフェッショナル・テック・ラボ)」を創設すると発表。米オープンAIの対話AI「チャットGPT」に代表される新技術の積極的活用を目指すとしており、今後の展開への期待感が高まっている。法律相談チャットなどへのチャットGPTの活用のほか、ブロックチェーン技術を活用したWeb3領域での新たなサービスの可能性について既に研究を進めているという。ラボの創設とあわせて、「Professional Tech Fund(プロフェッショナル・テック・ファンド)」を創設することも明らかにした。プロフェッショナル領域の起業家に対して積極的な資金支援や成長支援をしていくとしている。
■イトーキ <7972> 735円 +58 円 (+8.6%) 本日終値
イトーキ<7972>が急騰し、2018年2月以来、5年ぶりの高値をつけた。13日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。営業利益は前期比41.8%増の65億円を見込む。中期経営計画の目標値として示していた60億円を上回る見通しを示したことを評価した買いが集まった。構造改革の成果を営業利益の見通しに反映させた。今期はワークプレイス事業やIT・シェアリング事業で売上高と利益の拡大を図る。一部の事業について整理・再構築を実施したことに伴い、今期の売上高は同5.4%増の1300億円と、中期計画の目標だった1330億円をやや下回る見通しを示した。22年12月期の売上高は前の期比6.4%増の1233億2400万円、営業利益は同79.0%増の45億8200万円だった。同社は前期の年間配当を22円増額(特別配当20円を含む)の37円としたうえで、今期の年間配当予想は特別配当を落として普通配当25円(前期の普通配当は17円)に設定した。
■東京応化工業 <4186> 6,950円 +500 円 (+7.8%) 本日終値
13日に決算を発表。「今期経常は2%増で4期連続最高益、前期配当を2円増額・今期は4円増配へ」が好感された。
東京応化工業 <4186> [東証P] が2月13日大引け後(15:00)に決算を発表。22年12月期の連結経常利益は前の期比42.9%増の309億円に拡大し、23年12月期も前期比2.0%増の316億円に伸びを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。4期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を158円→160円(前の期は156円)に増額し、今期も前期比4円増の164円に増配する方針とした。
■ケアネット <2150> 1,179円 +79 円 (+7.2%) 本日終値
13日に決算を発表。「今期経常は4%増で7期連続最高益更新へ」が好感された。
ケアネット <2150> [東証G] が2月13日大引け後(15:00)に決算を発表。22年12月期の連結経常利益は前の期比13.2%増の28.9億円になり、23年12月期も前期比3.7%増の30億円に伸びを見込み、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。8期連続増収、増益になる。
株探ニュース