株価指数先物【寄り前コメント】 OP権利行使価格の2万7500円~2万7750円辺りのレンジを想定
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27610 +170 (+0.61%)
TOPIX先物 1997.0 +13.5 (+0.68%)
シカゴ日経平均先物 27620 +180
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
15日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。1月の米小売売上高は前月比3.0%増と市場予想(1.8%程度)を上回り、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が改めて意識され、売りが先行した。ただし、個人消費の鈍化懸念が薄れ、米景気自体は強いといった楽観から押し目買いも入った。一時250ドルほど下落したNYダウは、終盤にかけて買い戻されて小幅ながらプラスに転じた。また、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>の保有株売却が明らかになったTSMC<TSM>は5%を超える下落となったものの、エヌビディア<NVDA>など他の半導体株への影響は限定的であり、ナスダックは3日続伸。S&P500業種別指数は自動車・同部品、メディア、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、エネルギー、医薬品・バイオテクノロジー、ソフトウエア・サービスの下落が目立った。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比180円高の2万7620円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万7450円で始まり、直後に付けた2万7440円を安値に買い戻され、2万7470円~2万7550円辺りでのレンジ推移を継続。終盤にかけてレンジを上放れ、一時2万7620円まで買われる場面も見られており、2万7610円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の相場展開が見込まれる。水準としては前日の調整分を埋めに行く流れであるため、これまでのレンジ内での推移を継続することから、買い一巡後はこう着感の強い展開になりそうだ。ただし、米国市場では経済指標の結果を受けてFRBによる金融引き締めへの警戒が強まる半面、景気後退は避けられるとの見方から押し目を拾う動きが見られている。また、TSMCの下落影響も限られているなか、下値の堅さが意識されやすい。
日経225先物は2万7550円辺りで推移する5日移動平均線を上回っているが、2万7700円辺りに位置するボリンジャーバンドの+1σが抵抗線として意識されやすい。そのため、2万7500円水準での押し目狙いのロングは入りやすいものの、ボリンジャーバンドの+1σに接近する局面では強弱感が対立するとの見方から、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7750円辺りのレンジを想定する。
VIX指数は18.23に低下し、日中リバウンドを見せる場面では、前日に割り込んだ25日線に上値を抑えられる形状だった。リスク選好に向かわせやすく、短期的ながらも弱含む場面では売り一巡後のリバウンドを狙ったロング対応になろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.83倍と小幅に低下し、25日線水準での攻防を見せている。為替市場では円相場が1ドル=134円台と円安に振れて推移するなか、自動車など輸出関連への資金シフトにより、ややNTショートに振れやすいだろう。
株探ニュース