話題株ピックアップ【夕刊】(2):サッポロHD、メディネット、マイクロアド
■サッポロHD <2501> 3,085円 -115 円 (-3.6%) 本日終値 東証プライム 下落率10位
サッポロホールディングス<2501>が朝高後下げに沈んだ。15日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。最終利益は前期比0.9%増の55億円を見込む。年間配当予想は同3円増配の45円に設定したものの、大幅減益となった前期からの利益の戻りの鈍さが意識され、ネガティブ視した売りが優勢となったようだ。今期の売上高は同2.4%増の4900億円を見込む。酒類事業や食品飲料事業では原材料高騰の影響を見込む半面、価格改定に加えてコスト削減や不採算事業の抜本的な見直しを進めるなど構造改革により、利益を確保していくという。22年12月期の売上高は前の期比9.4%増の4784億2200万円、最終利益は同55.8%減の54億5000万円だった。
■片倉工業 <3001> 1,718円 -46 円 (-2.6%) 本日終値
片倉工業<3001>が冴えない。15日の取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、23年12月期の業績予想を開示した。売上高は前期比12.3%増の385億円、最終利益は同7.7%減の26億円を見込む。最終減益の計画を嫌気した売りが優勢となった。22年12月期は売上高が前の期比8.9%減の342億7400万円。最終利益は同43.1%減の28億1700万円と大幅減益だった。医薬品事業は、自社販売体制の商流切り替えのための一時的な販売減と、薬価改定などが響き、減収・営業赤字となった。23年12月期は構造改革などを通じ採算性の改善を図る方針。連結子会社のトーアエイヨーでの希望退職の募集も発表している。
■メディネット <2370> 87円 +20 円 (+29.9%) 本日終値
メディネット<2370>が高い。15日の取引終了後、NKT細胞を体内で活性化させる新たな免疫細胞加工技術を開発し、医療機関への提供を開始したと発表した。これを材料視した買いが集まったようだ。NKT細胞は血液中にごくわずかしかない希少な細胞で、化合物反応を通じて活性化し、抗腫瘍効果を発揮することが知られている。メディネットが特許権を保有する樹状細胞ワクチン加工技術を活用し、体内のNKT細胞を効率よく活性化することが確認されているという。今回開発した技術の提供により、がん患者の幅広い治療選択に貢献できるとしている。
■電算 <3640> 1,999円 +400 円 (+25.0%) ストップ高 本日終値
電算<3640>が急騰。同社は15日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の12億5000万円から22億円(前期比76.7%増)に上方修正したことが好感されたようだ。売上高予想も175億円から177億円(同2.3%増)に引き上げた。公共分野での長野県次世代業務環境構築業務などの案件や各種法制度改正対応、産業分野での販売管理システム・リース業務パッケージ・生産管理システムなどの各種システム導入、両分野における機器販売及び保守などにより売り上げを確保。利益面では新型コロナウイルス感染症対策に伴う各種対応などが伸びたことや、産業分野で各種システムの引き合いが増加し、開発・導入作業が順調に進捗したことなどが寄与した。また、期末配当を従来計画比8円増額の28円にすることもあわせて発表。中間配当17円を加えた年間配当は45円(前期は35円)となる。
■APHD <3175> 782円 +145 円 (+22.8%) 本日終値
エー・ピーホールディングス<3175>が急騰。15日取引終了後に発表した1月度の月次営業レポートによると、同社の国内飲食店の既存店売上高は前年同月比2.0倍となった。大幅な増収となったことを評価した買い注文が集まったようだ。同社は居酒屋「塚田農場」などを展開する。既存店の客数は同2.0倍、客単価は同4.5%増となった。全店ベースでの売上高は同2.2倍だった。
■マイクロアド <9553> 2,169円 +400 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値
マイクロアド<9553>が連日でストップ高の水準に買われた。14日の取引終了後に発表した23年9月期第1四半期(22年10~12月)の連結決算では、最終利益の通期計画に対する進捗率が約35%に上り、15日の同社株は業績の上振れを期待した投資家の買いを集めた。更に16日には地方自治体に特化したマーケティングプロダクト「まちあげ」の提供を開始すると発表。これを手掛かり視した買い注文が株高に弾みをつけた格好となった。「まちあげ」は、同社の「UNIVERSE」が保有するウェブ上の行動履歴や位置情報データを分析し、地方自治体の実施する各種政策に対し、より親和性の高い層をとらえた広告配信が可能になるなどの特徴を持つという。
■MITホールディングス <4016> 738円 +100 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
MITホールディングス<4016>がストップ高。同社は15日取引終了後、23年11月期から25年11月期までを対象期間とする中期経営計画を策定したと発表。最終年度の連結営業利益目標を3億円(22年11月期実績は1億2000万円)としていることが評価されたようだ。最終年度の売上高目標は60億円(同43億5700万円)に設定。システムインテグレーションサービスを安定的な経営基盤として、人材育成と研究開発投資により、デジタルトランスフォーメーション(DX)ソリューションサービスの戦略的な拡大成長を実現し、ITプラットフォームビルダー&プロバイダーとしての成長を目指すとしている。
■ツナグGHD <6551> 568円 +56 円 (+10.9%) 本日終値
ツナググループ・ホールディングス<6551>が大幅高。訪日外国人観光客が急増するなか人手不足が顕著となっており、小売りや飲食業に重点を置いたアルバイト採用代行業務を手掛ける同社に商機が膨らんでいる。23年9月期第1四半期(22年10~12月)はトップラインが25%の伸びを示すなど、コロナ禍の反動で足もとの業績についても急回復傾向が鮮明だ。テクニカル的にもきょうは大陽線を示現し日足一目均衡表の雲抜けを果たしていることで、目先上値を見込んだ追随買いを誘っているもよう。
■まんだらけ <2652> 1,225円 +116 円 (+10.5%) 本日終値
まんだらけ<2652>の上げ足が止まらない。前日に18年ぶりに上場来高値更新となったが、きょうは買いに弾みがつき青空圏を突き進む展開となっている。漫画専門の古本を手掛けるが、一方でアニメ原画やフィギュアなどへの展開力で他社と一線を画している。同分野は訪日外国人客のニーズも高水準で、1月の訪日客が150万人近くに達するなか、インバウンド特需が再び期待される状況にある。足もとの業績も絶好調で、23年9月期第1四半期(22年10~12月期)の営業利益は4億5600万円となったが、これは前年同期実績と比べ3倍以上の水準で、第1四半期時点で早くも通期業績予想の大幅増額修正の可能性が意識されているもようだ。
■ロボペイ <4374> 1,530円 +125 円 (+8.9%) 本日終値
ROBOT PAYMENT<4374>が高い。15日の取引終了後に発表した1月の月次売上高は、前年同月比17.3%増の1億6100万円だった。増収基調を継続したことを好感した買いが入ったようだ。請求管理ロボは同9.3%増、サブスクペイは同23.1%増となった。
株探ニュース