コインベースが決算受け上昇 アナリストからは慎重な声も=米国株個別
仮想通貨交換業者のコインベース・グローバル<COIN>が上昇。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、経常収益は減収となったものの予想ほどの落ち込みを示さなかったほか、EBITDAの赤字が予想ほど膨らまなかった。金利収入が好調だったが、総取扱高は予想を下回り、特に個人投資家の商いが予想ほど伸びなかった。
同社は「今年は規制強化の年になると予想しているが、弊社の強固な基盤がこの新しい環境から利益を得られると確信している」と述べた。
ビットコインなど仮想通貨が買い戻されるに連れて、ここ数週間は取引量も回復しているが、同社は不確実性にも直面している。新しい事業のいくつかはライバルへの最近の規制措置を受けて、規制当局の監視に直面する可能性があるほか、市場シェアが低下しており、11月の5.9%から2月には4.1%に低下している。一方、世界最大の取引所であるバイナンスは市場シェアを60%近くまで拡大している。
アナリストは「好調な金利収入も平均金利収入の減少が続く中で、それは”カロリーのみの食品”だ」と表現している。「金利収入は持続可能性が低く、EBITDA改善の見通しが必ずしも収益性改善を意味しない」とも指摘している。
(10-12月・第4四半期)
・1株損益:-2.46ドル(予想:-2.17ドル)
・経常収益:6.29億ドル(予想:5.81億ドル)
取引:3.22億ドル(予想:3.26億ドル)
サブスク・サービス:2.83億ドル(予想:2.35億ドル)
・EBITDA(調整後):-1.24億ドル(予想:-2.02億ドル)
・総取扱高:1450億ドル(予想:1494億ドル)
個人投資家:200億ドル(予想:269億ドル)
機関投資家:1250億ドル(予想:1224億ドル)
・プラットフォーム上の資産:800億ドル(予想:888億ドル)
・認証ユーザー数:1.10億人(予想:1.01億人)
(NY時間09:39)
コインベース<COIN> 64.57(+2.50 +4.03%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美