エヌビディアが決算受け大幅高 多くのアナリストが目標株価を引き上げ=米国株個別
エヌビディア<NVDA>が大幅高。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。データセンター部門は予想を下回ったものの、ゲーム部門は予想を上回っている。
株価はポジティブな反応を示している。第1四半期の見通しを好感している模様。売上高の見通しが予想を上回ったほか、粗利益率も予想を上回る見通しを示した。
人工知能(AI)プロセッサへの取り組みがPC用チップの需要減を相殺するのを支援し、第1四半期の強気な売上高見通しを発表。今回のガイダンスは、同社のAIコンピューティングチップへの取り組みが成果を上げていることを示唆している。同社はグラフィックプロセッサーの優位性を生かして、成長するAIハードウェアの市場で強力な地位を確立している。同社のチップは、コンピュータがビッグデータを理解し、ソフトウェアに意思決定を訓練させるための並列処理に優れている。
しかし、同社は売上げの大部分をPC市場に依存しており、それが業績の足を引っ張っている。デバイス需要は急速に落ち込んでおり、PCメーカーは未使用の在庫を処理するためにチップの注文を減らしている。
今回の決算を受けて多くのアナリストが目標株価を引き上げている。ゲーム事業が底を打ち、データセンター部門の弱さを相殺するの支援したと指摘も出ている。
「データセンターのウォレットシェア拡大とゲームの正常化がもたらす再加速を引き上げに反映させた。ファンダメンタルズ後退を見込んで傍観してきた自身の判断が誤りであったことを認める」といった声も出ている。
一方、「データセンターの売上高は1月に未達となったが、それがどの程度重要かを近視眼的に考えてきた。2四半期連続でデータセンターで期待していたような明確な変曲点ではなかった」との声も聞かれた。
(11-1月・第4四半期)
・1株利益(調整後):0.88ドル(予想:0.81ドル)
・売上高:60.5億ドル(予想:60.2億ドル)
データセンター:36.2億ドル(予想:38.6億ドル)
ゲーム:18.3億ドル(予想:16.0億ドル)
プロフェッショナル・ビジュアル:2.26億ドル(予想:1.95億ドル)
・粗利益率(調整後):66.1%(予想:65.8%)
・FCF:17.4億ドル(予想:21.6億ドル)
(2-4月・第1四半期見通し)
・売上高:65億ドル±2%(予想:63.5億ドル)
・粗利益率(調整後):66.0~67.0%(予想:65.8%)
(NY時間09:33)
エヌビディア<NVDA> 232.30(+24.76 +11.93%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美