エヌビディアの上昇が支援材料に/オープニングコメント
24日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりそうである。23日の米国市場はNYダウが108ドル高だった。22日引け後に発表されたエヌビディアの予想を上回る決算が投資家心理の改善につながった。週次失業保険申請件数の減少や米10-12月期GDP価格指数の上方修正で、金利上昇に伴う売りに押される場面もあったが、金利が伸び悩んだためプラス圏を回復。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の27230円。円相場は1ドル134円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。日経225先物は23日の祝日取引で一時26950円まで売られており、節目の27000円割れにより、いったんは調整一巡感が高まりそうだ。また、エヌビディアは14%を超える上昇を見せるなか、指数インパクトの大きい東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>などに買いが波及する可能性があるため、日経平均を押し上げる格好になりそうだ。
ただし、米国ではPCEデフレーターの発表を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられそうである。米国についても指標発表を前にした買戻しが中心とも見られるため、東京市場においてもリバランスの商いが中心になろう。そのため、日経平均はリバウンドを見せてくるものの、75日線のほか、その上に位置する25日線辺りが抵抗線として意識されやすいと考えられる。
なお、本日は次期日銀総裁候補の植田和男氏らに対する所信聴取と質疑が衆院で行われる。市場では緩和政策の修正への思惑が高まっているものの、当面は現在の金融政策を継続する考えを示すとみられるなか、短期的にはリバランスに伴う動きが意識されやすいだろう。
《AK》