アドビが下落 フィグマ社買収で米司法省が反トラスト法訴訟を準備=米国株個別
アドビ<ADBE>が下落。前日引け後に米司法省が同社による200億ドル規模のフィグマ社買収を阻止するための反トラスト法訴訟を準備していると伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。来月にも提訴される見込みだという。
同社は前日に米司法省と会合を持ったが、これは同省の提訴前の一般的な慣行だという。民間のソフトウェアメーカーとしては最大級の買収である今回の取引が、クリエイティブの専門家が使うデザインソフトの選択肢を減らすことになると懸念している。同社はまだ年内に手続きを完了したい意向で、米国、英国、EUなどの規制当局と建設的かつ協力的な議論をしていると述べたという。
アナリストからは「もし、今回の買収取引が阻止されれば、同社の成長にとって重大なマイナスとなる。確かに、この買収は高額で、最初は利益率に重大な打撃を与えるだろう。しかし、今回の買収は同社の『クリエイティブ・クラウド』をクラウド化するための開発ロードマップを2年短縮してくれる。買収が実現しない場合、競争上の不利が大きくなる。そのために新規の販売数の面での成長が難しくなり、値上げに頼らざるを得なくなる」との分析も出ている。
(NY時間09:45)
アドビ<ADBE> 323.00(-24.02 -6.92%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美