ワーナーブラザース・ディスカバリーが決算 広告収入が減少 株価は振幅=米国株個別
メディア大手のワーナーブラザース・ディスカバリー<WBD>が前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益の赤字は予想以上だったものの、EBITDAの黒字は予想を上回った。ただ、広告収入が14%減少し、売上高は予想を下回っている。
同社は大手メディア企業2社の合併により誕生。約束した節約を実現し、負債返済のためにコスト削減を行ってきた。ザスラブCEOは従業員を解雇し、映画やテレビ番組を中止して、過剰支出に対処してきた。こうした取り組みに関連したコストにより、同社は21億ドルの純損失を計上している。
ウィーデンフェルズCFOは「合併による40億ドルのコスト節約は予定通りで、以前の想定から5億ドル増加している。今年のEBITDAは110億ドル台前半から半ばになるだろう」と述べた。
アナリストからは「広告市場の厳しさが続いている。しかし、同社は困難な合併統合期間を経て、最悪期は脱したようだ」といった指摘や、「第4四半期の売上高およびEBITDAは比較的予想に沿った内容だが、これまでの株価上昇を考えると、比較的順調な業績ではあるが、株価が下落しても驚かない」といった声も聞かれた。
ただ、株価は方向感なく前日終値を挟んでの振幅が続ている。現在は小幅高。
(10-12月・第4四半期)
・1株損益(調整後):-0.86ドル(予想:-0.13ドル)
・売上高:110.1億ドル(予想:112.3億ドル)
・加入者数:9610万人(予想:9630万人)
・粗利益率(調整後):60.4%(予想:61.6%)
・EBITDA(調整後):26.0億ドル(予想:25.9億ドル)
・FCF:24.8億ドル(予想:19.9億ドル)
(NY時間10:37)
ワーナーブラザース・ディスカバリー<WBD> 15.85(+0.12 +0.73%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美