株価指数先物【寄り前コメント】 狭いレンジでのこう着ながら、2万7500円固めからレンジを切り上げてくる可能性
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 27530 +120 (+0.43%)
TOPIX先物 1999.5 +9.5 (+0.47%)
シカゴ日経平均先物 27535 +125
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
27日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米長期金利の上昇が一服するなか、前週の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いが優勢となった。ただし、利上げ長期化への警戒感は根強く、NYダウは一時下落に転じる場面もあった。今週は3月1日に2月のISM製造業景況指数、3日にISM非製造業景況指数の発表が予定されているため、積極的にポジションを取りに行く動きは乏しかった。米長期金利の上昇一服によりハイテク株が買われ、ナスダックは反発し200日移動平均線を上回った。S&P500業種別指数は自動車・同部品、運輸、消費者サービスが上昇した一方で、公益事業、食品・生活必需品小売、医薬品・バイオテクノロジーが下落。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比125円高の2万7535円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比20円高の2万7430円で始まり、寄り付きを安値にリバウンドを見せると、早い段階で節目の2万7500円を回復。買い一巡後は2万7490円~2万7510円辺りでこう着感の強い相場展開が続いた。ただし、米国市場の取引開始後に2万7560円まで上げ幅を広げ、2万7480円~2万7560円での推移を継続するなか、2万7530円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。節目の2万7500円を回復し、上値を抑えていた25日線を上回ってきており、2万7500円水準での底固めが意識されてきそうだ。25日線は2万7450円辺りで推移しているため、2万7500円水準での攻防のなか、25日線に接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、米国市場は依然として不安定ではあるが、ナスダックが200日線を上回ったほか、S&P500指数は200日線までの調整を経て75日線を回復してきた。自律反発の域ではあろうが、いったんは調整一巡感が意識されやすい。また、VIX指数は20.95に低下した。75日線が支持線として機能している状態のため、積極的なロングは期待しにくいものの、ショートを仕掛けづらくさせよう。そのため、オプション権利行使価格の2万7500円を中心に、上下の権利行使価格である2万7375円~2万7625円のレンジを想定。2万7500円処で底堅さが見られるようだと、2万7500円~2万7875円にレンジは切り上がることになりそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.77倍に低下した。前週末の上昇に対するリバランスの動きだったとみられる。米ハイテク株が堅調だったことからNT倍率の上昇が意識されるだろうが、期末要因を考慮した場合、上昇場面ではその後の低下を想定したNTショートの組成に向かいそうである。
株探ニュース