話題株ピックアップ【昼刊】:セ硝子、ゆうちょ銀、ヤーマン

注目
2023年2月28日 11時39分

■セントラル硝子 <4044>  3,395円  +340 円 (+11.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

セントラル硝子<4044>は続急騰している。27日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を1680億円から1710億円(前期比17.1%減)へ、営業利益を130億円から155億円(同2.1倍)へ、最終利益を290億円から370億円(前期398億4400万円の赤字)へ上方修正したことが好感されている。為替が円高傾向に転じたものの、原燃材料上昇分の製品価格への転嫁を進めたことが売上高・営業利益を押し上げる。また、同時に東京都江東区の賃貸用不動産(信託受益権)を譲渡すると発表しており、固定資産売却益約128億円を特別利益として計上することも寄与する。

■ゆうちょ銀行 <7182>  1,209円  +53 円 (+4.6%)  11:30現在

ゆうちょ銀行<7182>は続伸している。27日の取引終了後、日本郵政<6178>がゆうちょ銀株を売却すると発表した。国内外で最大10億8900万株をめどに売り出す。ただ前週に一部で今回の追加売却と日本郵政の保有比率の低下が報じられており、その影響が株価に織り込まれていた。いったん悪材料出尽くしと受け止めた買いが入ったほか、ゆうちょ銀は自社株買いと消却も発表しており、株価の支援材料となったようだ。売り出し価格の決定は、3月13日から16日までの間のいずれかの日に予定する。最終的な株式の売り出し数は需給状況を勘案したうえで、売り出し価格の決定日に決める。また、ゆうちょ銀は東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において、取得総数8000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.1%)、取得総額700億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は3月1日から10日まで。取得した株式の全株を3月17日に消却する。加えて、取得総数9000万株(同2.4%)、取得総額800億円を上限に、市場買付けによる自社株買いを実施する。日本郵政による売り出し価格の決定日から6営業日後の日から、5月12日までを取得期間とする。ただし3月27日から3月31日は取得を行わない。取得した株式の全株を5月31日に消却する。

■ヤーマン <6630>  1,575円  +58 円 (+3.8%)  11:30現在

ヤーマン<6630>が大幅高で8連騰。新型コロナウイルスの水際対策を巡り、政府が3月1日から、中国からの入国者全員に義務付けていた検査を緩和し、一部を対象とするサンプル検査に切り替えると27日に国内メディアが相次いで報じた。中国からの訪日客の増加への期待から、美容家電を手掛ける同社など、インバウンド関連株への資金の流入が続いているようだ。オリエンタルランド<4661>やHANATOUR JAPAN<6561>が買われ、化粧品の資生堂<4911>やコーセー<4922>がしっかり。共立メンテナンス<9616>、壽屋<7809>、サンリオ<8136>が堅調に推移している。

■フジクラ <5803>  981円  +29 円 (+3.1%)  11:30現在

フジクラ<5803>が反発している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「フジクラは将来の脱炭素電源として期待される『核融合発電』向けに、主要部品の材料を増産する」と報じられており、これが好材料視されているようだ。記事によると、増産するのは核融合炉の超電導コイルに不可欠で、化学分野で使う核磁気共鳴装置(NMR)などにも使われる超電導線材と呼ばれる部材。核融合炉を開発する米マサチューセッツ工科大学発のスタートアップ企業、コモンウェルス・フュージョン・システムズから超電導線材を受注したとしている。

■日本製紙 <3863>  1,081円  +29 円 (+2.8%)  11:30現在

日本製紙<3863>が3連騰で上げ足を加速、5%を超える上昇で1100円台まで上値を伸ばした。製紙業界大手で王子ホールディングス<3861>と2強に位置する。同社は27日に新聞用紙の価格引き上げを発表した。4月1日納入分から10%強相当の値上げを実施する見通しにある。資源価格の高騰や円安による輸入コストの上昇に対応したもので、業界他社もこれに追随する動きをみせる公算が大きい。製品値上げに伴う利益採算の改善を好感する形で買いを呼び込んでいるが、同社のPBRは0.3倍前後と株価指標面でも割安なことから買い安心感が働いている。

■三井住友トラ <8309>  5,049円  +100 円 (+2.0%)  11:30現在

三井住友トラスト・ホールディングス<8309>が5000円台に乗せ、昨年来高値を更新した。27日の取引終了後、自社株買いと消却の実施を発表しており、これを好感した買いが集まったようだ。同社は取得総数600万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.6%)、取得総額200億円を上限とする自社株買いを実施する。取得期間は2月28日から5月31日。更に取得した株式の全株式数について、6月27日に消却する。

■日本郵船 <9101>  3,696円  +54 円 (+1.5%)  11:30現在

日本郵船<9101>、商船三井<9104>がともに5連騰と上値指向を強めているほか、NSユナイテッド海運<9110>はきょうで16連騰という記録的な上げ足をみせマーケットの注目を集めている。海運株は配当利回りの高さが際立っており、3月期末に向けた配当権利取りの動きが株価を押し上げている。また、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が、2月中旬以降急速に戻り足を強め、前週末24日時点で6日続伸し、900前後まで水準を切り上げている。フシ目の1000大台に乗せると1月上旬以来約1カ月半ぶりとなる。同指数と株価連動性が高い海運セクターには追い風となっている。

■TOWA <6315>  1,917円  +24 円 (+1.3%)  11:30現在

TOWA<6315>が3日続伸している。27日の取引終了後、マレーシアのK―ツールエンジニアリング社(ペナン州)から金型製造事業を譲受すると発表しており、好材料視されている。譲受するのは精密金型・成形金型・TF金型・スタンピング金型・金型部品などの設計・製造及び販売事業で、これにより、東南アジア地域での金型事業の早期立ち上げが可能になると見込む。また、既存拠点との連携により、半導体製造用装置と金型の設計・製造・販売の一貫体制を構築することでプロセスビジネスの展開が可能となり、半導体メーカー各社との関係が一層強固なものになると期待している。譲受価額は約9億2100万円。なお、23年3月期業績への影響は軽微としている。

■藤商事 <6257>  1,363円  -211 円 (-13.4%)  11:30現在

藤商事<6257>が急反落。27日の取引終了後、自己株式を活用した第三者割当による行使価額修正条項付き第1回新株予約権を発行すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが出ているようだ。発行新株予約権数は1万5000個(潜在株数150万株)で、希薄化率は議決権ベース(2022年12月末時点)で6.70%。調達資金約22億7900万円(手取り概算額)はスマートパチンコ・パチスロの研究開発費に充てる。あわせて行う自己株式の取得については、28日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で150万株(自己株式を除く発行済み株数の6.70%)、または28億8000万円を上限として実施。松元邦夫代表取締役会長とその親族、松元正夫代表取締役副会長が保有株の一部を売却する。

■アルプスアルパイン <6770>  1,307円  -61 円 (-4.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率4位

アルプスアルパイン<6770>は続落。27日に提出された「変更報告書」で旧村上ファンド系のシティインデックスイレブンスなどの共同保有分を含めた保有株式比率が6.14%から4.87%に低下したことが明らかになった。この日は、これを嫌気する売りが膨らんでいる。

■マイクロアド <9553>  2,899円  +500 円 (+20.8%) ストップ高   11:30現在

マイクロアド<9553>が大幅に3日続伸し、上場来高値を更新した。同社はきょう、マイクロアド台湾が越境EC支援を行うスターフィールド(東京都豊島区)と提携したと発表しており、これが材料視されているようだ。スターフィールドは、多言語・多通貨・現地決算などに対応するアジア向けの通販に強い越境ECカートのシステム「LaunchCart」を提供している企業。この提携により、マイクロアド台湾が従来行ってきた越境ECサービスと、スターフィールドのサービスを組み合わせることで、越境EC事業の拡大ステージに応じた適切なサービスを提供するとしている。

■クシム <2345>  485円  +80 円 (+19.8%) ストップ高   11:30現在

クシム<2345>がカイ気配スタート。27日の取引終了後、連結子会社のチューリンガムが、SBIホールディングス<8473>のグループ企業であるSBI VCトレード(東京都港区)とWeb3領域で業務提携したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。チューリンガムは、日本円でオンチェーンのNFT(非代替性トークン)取引ができる「SBI Web3ウォレット」を活用したWeb3プロジェクトの支援を開始する。パブリックチェーンでのNFTを活用したビジネスを検討しているIP(知的財産)保有企業やゲーム企業などのスムーズな参入の実現が可能になるという。

■元旦ビューティ工業 <5935>  6,350円  +1,000 円 (+18.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

元旦ビューティ工業<5935>がストップ高の6350円水準でカイ気配となっている。27日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家がより投資しやすい環境を整えることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大及び株主数の増加を図ることが目的。効力発生日は4月1日。

■プラッツ <7813>  709円  +100 円 (+16.4%) ストップ高   11:30現在

プラッツ<7813>がストップ高の709円に買われている。27日の取引終了後、23年6月期の連結業績予想について、最終損益を2億5000万円の赤字から3000万円の黒字(前期比88.6%減)へ一転黒字へ上方修正したことが好感されている。係争中だったパラマウントベッド(東京都江東区)との訴訟で和解が成立したことに伴い、訴訟損失引当金から和解金などを控除した額である3億8100万円を訴訟損失引当金戻入益として特別利益に計上することなどが要因としている。なお、売上高70億円(前期比9.7%増)、営業損益2億7000万円の赤字(前期1億円の黒字)は従来見通しを据え置いている。

■菊水ホールディングス <6912>  1,300円  +150 円 (+13.0%)  11:30現在

27日に業績修正を発表。「今期経常を2%上方修正、配当も8円増額」が好感された。

菊水ホールディングス <6912> [東証S] が2月27日大引け後(17:00)に業績・配当修正を発表。23年3月期の連結経常利益を従来予想の13億円→13.2億円(前期は10.8億円)に1.5%上方修正し、増益率が19.6%増→21.4%増に拡大する見通しとなった。

⇒⇒菊水ホールディングスの詳しい業績推移表を見る

●ストップ高銘柄

マイクロアド <9553>  2,899円  +500 円 (+20.8%) ストップ高   11:30現在

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

フレンドリー <8209>  540円  -100 円 (-15.6%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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