株価指数先物【寄り前コメント】 権利行使価格の2万7500円~2万7875円にレンジが切り上がる

市況
2023年3月3日 8時16分

大阪3月限ナイトセッション

日経225先物 27700 +180 (+0.65%)

TOPIX先物 2004.5 +10.0 (+0.50%)

シカゴ日経平均先物 27705 +185

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

2日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。1日の取引終了後に予想を上回る決算と業績見通しを発表したセールスフォース<CRM>が11%を超える上昇となり、NYダウを押し上げる格好となった。また、足もとで米連邦準備理事会(FRB)高官らのタカ派発言が相次ぎ、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅が0.5%に拡大するとの観測が浮上するなか、アトランタ連銀のボスティック総裁が0.25%の利上げを支持したことが、買い安心感につながった。もっとも、新規失業保険申請件数が19万件と前週から減少し、利上げが長期化するとの観測から米長期金利は一時4.09%を付ける場面も見られ、上値の重荷となった。S&P500業種別指数は公益事業、ソフトウエア・サービス、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、自動車・同部品、銀行、保険が下落。

シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比185円高の2万7705円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万7520円で始まり、寄り付き直後に付けた2万7460円を安値に切り返すと、米国市場の取引開始後は2万7560円~2万7620円処での保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを上放れると、一時2万7740円まで買われる場面も見られ、2万7700円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションの開始直後に2万7460円まで売られる場面が見られたものの、同水準に位置する25日移動平均線が支持線として機能した。その後の強い値動きによってボリンジャーバンドの+1σを上回り、+2σ水準まで上げ幅を広げてきた。足もとで継続していたボリンジャーバンドの+1σと-1σによるレンジを上放れたことで、オプション権利行使価格の2万7500円~2万7875円にレンジが切り上がることになろう。

レンジ上限に接近する局面では、2月6日に付けた直近戻り高値2万7820円を捉えてくるため、ショートカバーを誘う格好で、ロングを仕掛けてくる動きも意識されそうである。ただし、NYダウをけん引したセールスフォースの上昇は、前日の時間外取引での強い動きによって織り込まれていると考えられる。また、経済指標の結果を受けたFRB高官らの発言に振られやすいなか、2月のISM非製造業景況指数の発表を控えているため、買い一巡後は次第にこう着感が強まる可能性がある。

まずは、2万7500円~2万7750円のレンジを想定しつつ、上限を捉えてきた時点で、その上の権利行使価格である2万7875円辺りをターゲットとしたロング対応となろう。また、VIX指数は19.59と2月15日以来の20.00を下回って終えた。支持線として意識されていた25日線を割り込んできたことで、リスク選好が強まろう。そのため、買い一巡後にこう着感が強まる局面では、押し目狙いのロング対応になりそうだ。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.79倍に上昇した。ナスダックは売りが先行して始まったが、75日線を支持線に切り返し、200日線を上回ってきた。この流れから指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する展開が見込まれる。NT倍率は25日線が位置する13.83倍辺りを目先的なターゲットとした、NTロングによるスプレッド狙いのトレードに向かわせよう。

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