8日の株式相場見通し=反落、米株大幅安受けリスクオフの流れに
8日の東京株式市場は主力株をはじめ幅広い銘柄に利益確定売りが優勢となり、日経平均株価は4日ぶり反落となりそうだ。リスク回避ムードが強まるなか、2万8000円大台維持に絡んだ攻防となる可能性もある。前日の米国株市場ではNYダウが570ドルを超える下落となった。注目されたパウエルFRB議長の議会証言はタカ派色の強い内容で、これを受けて投資家心理が急速に悪化した。次回FOMCでは政策金利の引き上げ幅が0.5%となる可能性が高まったとの見方が広がり、最終的な金利の到達点であるターミナルレートもこれまでより引き上がる傾向にある。東京市場では前日まで日経平均が3日続伸し、この間に800円以上の上昇をみせており、利益確定の動きが出やすいタイミングにある。外国為替市場で1ドル=137円台まで急速な円安が進んだことは、輸出セクター中心に追い風となるが、押し目に買い向かう動きは限定的となる公算も大きい。ただ、個別に中小型材料株物色の流れは継続し、全体指数に逆行高する銘柄も出そうだ。
7日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比574ドル98セント安の3万2856ドル46セントと5日ぶり大幅反落。ナスダック総合株価指数は同145.404ポイント安の1万1530.333だった。
日程面では、きょうは1月の国際収支、2月の貸出・預金動向、1月の景気動向指数(速報値)、2月の景気ウオッチャー調査など。海外ではポーランド中銀、カナダ中銀が政策金利を発表、2月のADP全米雇用リポート、1月の米貿易収支、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など。