ヘインズ米国家情報長官 中国は軍事衝突は望んでいない
ヘインズ米国家情報長官が米下院公聴会に出席しており、「中国は台湾を支配下に置こうとしているものの、軍事衝突は望んでいないと見ている」と語った。ヘインズ長官は米国が直面する世界的な脅威に関する年次報告会の一環として、下院情報委員会に対して「中国が戦争を望んでいるというのはわれわれの見方ではない」と述べた。
バーンズ長官はまた、「習主席がゼロコロナ政策から脱却し、中国の経済成長を回復させ、世界経済の他の地域と関わりを持とうとする時、そのことを考慮しなければならない」と述べたうえで、「台湾との統一を目指す現在の中国指導部の野心や決意を決して過小評価はしていない」とも述べた。
中央情報局（ＣＩＡ）のバーンズ長官も同じ公聴会に出席しており、「習主席は１年前のロシア侵攻に対する米国と同盟国のウクライナ支援によって冷静になっている」と述べた。
バーンズ、ヘインズ両長官の証言は議員や一部の軍関係者が、中国は早ければ２０２７年にも台湾を侵略する準備が整っているとする意見に反論するものであった。
ヘインズ長官は、米国は台湾に対する長年の「戦略的曖昧さ」の立場を捨てるべきかとの議員からの質問に対して、バイデン大統領が先日の一般教書演説で「中国の攻撃から米国を守る」と繰り返し発言したことを挙げ、「大統領の発言から、われわれの立場は中国にとって明らかだと思う」と語った。
戦争が勃発し、特に台湾の半導体生産が途絶えた場合、莫大な経済的影響をもたらすと警告。「台湾で生産されるチップは、世界中のほぼすべての電子機器に搭載されている」とも述べていた。