株価指数先物【引け後コメント】 2万7000円水準での上値の重さが意識されてくると、下へのバイアスが強まる

市況
2023年3月14日 18時44分

大阪6月限

日経225先物 26900 -750 (-2.71%)

TOPIX先物 1918.0 -61.0 (-3.08%)

日経225先物(6月限)は前日比750円安の2万6900円で取引を終了。寄り付きは2万7200円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万7160円)にサヤ寄せする格好から、売りが先行した。直後に付けた2万7210円を高値に下げ幅を広げると、現物の取引開始直後には節目の2万7000円を下回った。しばらくは2万7000円を挟んだ保ち合いも見られたが、前場中盤にレンジを切り下げると、一時2万6840円まで売られた。ただ、節目の2万7000円割れでショートカバーも入りやすく、ランチタイム以降は2万6970円~2万7080円辺りで推移。同水準に位置する75日、200日移動平均線辺りでの攻防となり、終盤にかけては持ち高調整により、両移動平均線を下回って取引を終えた。

日経225先物は節目の2万7000円をキープできず、支持線として意識されていた75日、200日線を割り込んだ。1月下旬以降は支持線として機能しており、2月22日の下落場面ではこれを割り込んだものの、翌日の反発で切り返していた。14日の米国では2月の消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。金融システムを巡る不安が高まるなか、指標の影響は限られるとみられるが、結果次第では利上げ長期化の懸念につながり、リスク回避姿勢が一段と強まる展開は警戒しておきたい。

まずは75日、200日線辺りを支持線とした、底堅さを見せてくるかが注目されよう。また、パラボリックではSAR値にタッチし、陰転シグナルを発生させた。シグナル転換のためのSAR値は2万8420円辺りに位置しているため、日柄調整でSAR値の低下を待ちたいところだろう。また、ボリンジャーバンドでは2万7000円辺りで推移していた-1σを下回ってきた。2万7000円水準での上値の重さが意識されてくると、-2σの2万6620円、-3σの2万6220円辺りがターゲットになる可能性もありそうだ。週足ベースでは26週、52週線を下回ってきた。13週線は2万6760円辺りで推移しているが、これを明確に下回ってくると、下へのバイアスが一段と強まる不安定な展開が見込まれる。

なお、NT倍率は先物中心限月で14.02倍に上昇した。金融システムへの警戒から金融セクターが弱いほか、円相場が円高に振れて推移していることで輸出関連も軟調となるなか、相対的に日経平均型優位の需給状況であろう。先行き不透明感が根強いなか、ヘッジを考慮したトレードに向かいやすく、リバランスがあったとしても、しばらくはNTロングによるスプレッド狙いが有効になりそうだ。

手口面では、日経225先物はドイツが2150枚、ソジェンが1760枚、JPモルガンが1590枚、日産が1490枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが5340枚、モルガンSが610枚、SBIが600枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はモルガンSが6010枚、ゴールドマンが3490枚、ドイツが1760枚程度の売り越しに対して、大和が3380枚、野村が2380枚、シティが2040枚、BNPパリバが1620枚程度の買い越しだった。

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