NY株式:米国株式市場は上昇、金融不安後退や予想通りのCPIで投資家心理改善

市況
2023年3月15日 7時14分

ダウ平均は336.26ドル高の32,155.40ドル、ナスダックは239.31ポイント高の11,428.15で取引を終了した。

2月消費者物価指数(CPI)が予想通り伸びの鈍化基調を示したほか、財務省高官が当局の保証額以上の預金も含め全預金の安全性を強調する姿勢を見せたことで連鎖的な銀行破綻への懸念が後退し、大幅高でスタート。一方、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測再燃で金利が上昇したため伸び悩んだ。また、ロシア軍戦闘機との衝突で偵察用無人機が墜落したとの軍の発表を受け、地政学リスクを警戒した売りも上げ幅を縮小させた。ただ、終盤にかけては再び買い戻しが強まり、主要株価指数はプラス圏で終了。セクター別では自動車・自動車部品、メディア・娯楽、銀行が上昇した。

配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)やリフト(LYFT)、宅配サービスを提供するドアダッシュ(DASH)は、カリフォルニア州控訴裁判所が各社が主張するギグワーカーを従業員ではなく契約社員として扱うことを承認したためそれぞれ上昇。また、ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)は経費削減と効率化の目的で1万人の追加人員削減を発表し、買われた。地銀のウェスタン・アライアンス・バンコープ(WAL)はヘッジファンドのシタデルが同社株を大量購入したとの報道で上昇。同業のキーコープ(KEY)やコメリカ(CMA)もシリコンバレー銀行やシグネチャー銀行の破綻後の預金の引き出しが目立って増えた兆候が見られないと確認されたため、安心感から買われた。一方、航空会社のユナイテッド(UAL)は季節的に需要が弱く、さらに、高い燃料コストを理由に第1四半期の損失予想を示したことで売られた。

格付会社のムーディーズは米銀システム見通しを「安定的」から「ネガティブ」へ引き下げた。

(Horiko Capital Management LLC)

《YN》

提供:フィスコ

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