【市場反応】米2月PPIが予想外のマイナス、利上げ観測後退でドル売り

市況
2023年3月15日 22時14分

米2月生産者物価指数(PPI)は前月比-0.1%と、予想外に12月来のマイナスとなった。前年比では+4.6%と、伸びは1月+5.7%から予想以上に縮小し21年3月来で最小。変動の激しい燃料や食品を除いたコア指数は前月比0%と、伸びは1月+0.1%から拡大予想に反し縮小し20年11月来で最小。

米商務省が同時刻に発表した2月小売売上高は前月比‐0.4%と予想通り1月+3.2%からマイナスに落ち込んだ。国内総生産(GDP)の算出に用いられるコントロールグループは前月比+0.5%と、1月+2.3%から鈍化も予想外にプラスを維持。ガソリン価格の下落が奏功し1-3月期の成長にプラスに寄与する。

米3月NY連銀製造業景気指数は-24.6と、2カ月連続のマイナス。

インフレ鈍化の兆候を受けて、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が後退し米国債相場は上昇。米10年債利回りは3.47%まで低下した。2年債利回りは3.875%まで低下。ドル売りも強まり、ドル・円は133円50銭から132円59銭まで下落。ユーロ・ドルはユーロ売りとドル売りが交錯し1.0570ドルで下げ止まった。ポンド・ドルは1.2042ドルまで下落後、1.2113ドルへ反発。

【経済指標】・米・3月NY連銀製造業景気指数:-24.6(予想:-7.8、2月:-5.8)・米・2月生産者物価指数:前月比-0.1%(予想:+0.3%、1月:+0.3%←+0.7%)・米・2月生産者物価コア指数:前月比0%(予想:+0.4%、1月:+0.1%←+0.5%)・米・2月生産者物価指数:前年比+4.6%(予想:+5.4%、1月:+5.7%←+6.0%)・米・2月生産者物価コア指数:前年比+4.4%(予想:+5.2%、1月:+5.0←+5.4%)・米・2月小売売上高:前月比‐0.4%(予想:-0.4%、1月:+3.2%←+3.0%)・米・2月小売売上高(自動車除く):前月比-0.1%(予想:‐0.1%、1月:+2.4%←+2.3%))

《KY》

提供:フィスコ

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