株価指数先物【寄り前コメント】 ナイトセッションでボリンジャーの-3σまで売られ、いったんは売られ過ぎが意識か
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26480 -570 (-2.10%)
TOPIX先物 1894.5 -46.5 (-2.39%)
シカゴ日経平均先物 26490 -560
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
15日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。スイス金融大手クレディ・スイス・グループ<CS>が、筆頭株主であるサウジ・ナショナル・バンクが追加出資を否定したことを受けて急落。欧州株相場が大幅安となり、米国市場にも売りが波及した。金融システム不安が一段と高まるとの懸念から金融株が軒並み売られたほか、米国景気の減速が警戒されて景気敏感株も売られた。そのなかで、米長期金利が低下したことを受けてハイテク株の一角には押し目買いが入り、相場の下支え役となった。S&P500業種別指数はメディア、公益事業、家庭用品・パーソナル用品が上昇した半面、エネルギー、保険、銀行が下落した。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比560円安の2万6490円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万7060円で始まり、直後につけた2万7090円を高値に軟化すると、開始早々に節目の2万7000円を割り込んだ。その後も下落基調が続くなか、米国市場の取引中盤には一時2万6190円まで急落する場面も見られた。終盤にかけてショートカバーが優勢となり、2万6480円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションの急落局面でボリンジャーバンドの-3σまで売られたため、いったんは売られ過ぎが意識されてくる水準だろう。チャート上では長い下ヒゲを残しており、2万6500円辺りでの攻防になりそうだ。ただし、世界的な金融システム不安を背景に、海外勢による持ち高調整が強まる可能性はある。2万6500円処での戻りの鈍さが意識されてくると、ヘッジ対応のショートも加わって、今後1月4日に付けた安値の2万5340円が射程に入ってきそうだ。
VIX指数は26.14に上昇し、再び200日移動平均線を上回ってきた。高いところでは29.91まで切り上がる場面も見られており、足もとでの荒い値動きによってリスク回避姿勢が強まりそうだ。昨日の日経225先物は自律反発の域を脱せず、ポジションはショートに傾いている状況だろう。売り一巡後はショートカバーも入りやすく、次第に底堅さが意識されてくる可能性はあると見ておきたい。
なお、昨日のNT倍率は13.93倍に低下した。いったんはNTロングの巻き戻しが入りやすいところだったとみられ、本日もギャップスタートの影響で25日線が位置する13.84倍辺りまでの低下は想定しておきたい。ただし、金融システム不安から金融セクターへの売り圧力が警戒されるほか、ドル円が1ドル=133円台前半で推移するなか輸出関連なども手掛けづらく、相対的には日経平均型優位と考えられる。そのため、ヘッジ対応も考慮した形でのトレードにより、NT倍率が低下する局面ではNTロングの組成に向かわせよう。
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