株価指数先物【引け後コメント】 金融システム不安が高まるなか、ヘッジを考慮したNTロングによるスプレッド狙いへ
大阪6月限
日経225先物 26670 -360 (-1.33%)
TOPIX先物 1902.5 -34.0 (-1.75%)
日経225先物(6月限)は、前日比360円安の2万6670円で取引を終了。朝方は売り先行ながら、スイスの金融大手UBSグループ<UBS>によるクレディ・スイス・グループADR<CS>の買収合意が支援材料となり、寄り付きは2万6930円とシカゴ日経平均先物清算値(2万6710円)ほど下げずに始まった。その後、一時2万7110円まで買われ、プラスに転じる場面も見られた。しかし、積極的な上値追いの動きは限られ、前場半ばに下げに転じると、後場はショート優勢の流れから下げ幅を広げ、本日の安値で取引を終えた。
日経225先物は、朝方こそクレディ・スイス救済を手掛かりに上昇に転じたものの、グローベックスの米株先物が上げ幅を縮めたほか、祝日を控えて積極的なロングの動きは限られた。さらに、クレディ・スイスの救済買収に伴い、同社発行のAT1債と呼ばれる債券が無価値になると報じられた。AT1債を保有する国内の金融機関による内外のAT1債売却の動きが伝わったこともあり、リスク回避姿勢が強まった。
こうした流れのなか、東京市場では祝日を挟むほか、21~22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策を見極めたいところであり、断続的なショートに対しても短期リバウンド狙いのロングは入りづらかった。ややイレギュラー的な下げとなった面はありそうだが、まずは米国市場の落ち着きを確認したいところだろう。
金融システム不安が高まるなか、NT倍率は先物中心限月で14.01倍に上昇した。チャート上では75日移動平均線から上放れる形で、14.12倍辺りに位置する200日線を意識したトレンドとなる。週足ベースでは26週線水準での攻防を見せており、これが支持線として機能してくるようだと、52週線の14.13倍を射程に入れてきそうだ。流れとしてはヘッジを考慮した形でのNTロングによるスプレッド狙いのスタンスになるだろう。
手口面では、日経225先物はSBIが1010枚、野村が690枚、ABNアムロが530枚程度の売り越しに対して、ドイツが1180枚、ゴールドマンが880枚、auカブコムが500枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが1860枚、SBIが1660枚、バークレイズが890枚、シティが820枚程度の売り越しに対して、ソジェンが2010枚、ドイツが1300枚、BNPパリバが880枚、ゴールドマンが790枚程度の買い越しだった。
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