ダウ平均は続伸 金融システムへの不安後退 ファースト・リパブリックも急反発=米国株前半

市況
2023年3月22日 2時32分

NY株式21日(NY時間13:19)

ダウ平均   32414.47(+169.89 +0.53%)

ナスダック   11801.89(+126.35 +1.08%)

CME日経平均先物 27090(大証終比:+420 +1.56%)

きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。取引開始直後に一時349ドル高まで上昇する場面が見られた。きょうも金融システムへの不安が後退し、市場は買い戻しを活発化させている。前日は売りが強まっていたファースト・リパブリック<FRC>を筆頭に地銀株が買い戻しを強めているほか、大手銀も上昇。

米政府が米連邦預金保険公社(FDIC)の預金の補償範囲を一時的にすべての預金に拡大する方法を探っていると報じられたことも雰囲気をサポートしている。更に、イエレン米財務長官が米銀行協会での講演で、政府は預金者保護のために思い切った措置を繰り返し講じ得ると表明した。

市場からは「銀行の売りは出尽くしたようだ」との楽観的なコメントも聞かれている状況。

市場は現在、明日結果が発表されるFOMCに関心を振り向けている。今回の金融システムの混乱を踏まえ、FRBがどのような判断をするか注目される。市場では利上げは実施されるものの、FRBはこれまでよりも慎重なトーンも示し始めるのではとの見方も出ている。

ターミナルレート(最終到達点)の予想も下方修正の動きが出ており、短期金融市場では明日を含めて0.25%ポイントの利上げをあと2回実施して利上げサイクルを一旦停止するとの見方で織り込んでいる。今回はFOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)も公表されるが、今年末の見通しの中央値が12月時点と同様に5.125%(5.00-5.25%を示唆)となるか注目される。

ただ一部からは、FRBは金融問題とインフレとの闘いを明確に区別するため、ドットプロットを上方修正するリスクを市場は過小評価しているとの声も聞かれる。ドットプロットが上方修正されれば、逆に金融市場における現在の警戒感が薄れ、FRBが依然としてインフレとの闘いに注力していることを示すことになるという。今回のドットプロットの中央値は12月の5.125%から5.375%(5.25-5.50%を示唆)へと上方修正させる可能性があるという。

テスラ<TSLA>が上昇。ムーディーズがきのう、同社の信用格付けを1段階引き上げて投資適格級の「Baa3」とした。見通しは「安定的」。S&Pグローバルも昨年10月に格付けを投資適格級に引き上げていたが、今回はムーディーズも追随した。

メタ・プラットフォームズ<META>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を250ドルとした。前日終値よりも26%高い水準。同社が効率化に軸足を置いていることを評価している。

ファースト・リパブリック<FRC> 18.95(+6.77 +55.58%)

アップル<AAPL> 158.73(+1.33 +0.84%)

マイクロソフト<MSFT> 272.26(+0.03 +0.01%)

アマゾン<AMZN> 99.60(+1.89 +1.93%)

アルファベットC<GOOG> 105.32(+3.39 +3.33%)

テスラ<TSLA> 196.20(+12.95 +7.07%)

メタ・プラットフォームズ<META> 200.31(+2.50 +1.26%)

AMD<AMD> 95.19(-1.62 -1.67%)

エヌビディア<NVDA> 259.82(+0.82 +0.31%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.