政策の間違い以外にマイナス成長の理由はない 利上げの一時停止には批判的
一部のエコノミストからは、最近の金融不安にもかかわらず、米経済が景気後退に向かうことはないとの指摘が出ている。「政策の間違い以外に米経済がマイナス成長に陥る理由はなく、米経済はとても弾力的で回復力があり、不況を予想した人たちを失望させている」と述べている。
同エコノミストは、FRBが早く行動を起こさなかったことを批判し、これまで積極利上げを実施すべきと主張してきた。そのうえで「いまはFRBにとって最悪の選択肢は利上げを一時停止することだ」と主張。FRBはインフレを一過性のものと誤認したが、バランスを取れるかどうかはFRB次第だとしている。
ただ、景気後退に陥る理由はないとしているものの、銀行が規制強化に備える中、前途は多難だとも指摘。現在の銀行危機は規制の失敗というよりも、監督の失敗ではあるが、その多難な事態は起こり得るとも指摘した。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美