セントルイス連銀総裁 銀行のストレスは金利ではなくマクロ・プルーデンス政策で
FOMC委員の中でもタカ派として知られるブラード・セントルイス連銀総裁の発言が伝わり、銀行のストレスは金利ではなく規制政策で抑制することができるとの認識を示した。
適切なマクロ・プルーデンス政策を継続すれば、現在の環境下における銀行のストレスを抑制することができ、適切な金融政策を継続すれば、インフレに下向きの圧力をかけ続けることができるという。
銀行のストレスに対するマクロ・プルーデンス政策の対応は迅速かつ適切だった。規制当局はマクロ経済への損害を抑えるために、2007年から2009年の金融危機時に開発された、または最初に利用されたツールのいくつかを使用し、必要に応じて追加措置を講じる用意があるとしている。
同総裁は金融安定への懸念とインフレへの対応を分けるべきとしている。銀行システムの混乱にもかかわらず、FRBは先週のFOMCで政策金利を0.25%ポイント引き上げ、1年に渡るインフレ圧力を冷やすための闘いを続けている。
同総裁は自身の2023年末の金利見通しを0.25%ポイント引き上げ、5.625%(5.50-5.75%示唆)に上方修正したことを明らかにしている。2月までのデータによると、失業率は3.6%と低く労働市場は堅調で、個人消費も底堅く推移している。 しかし、SVBの破綻は信用の利用可能性を圧迫することで実体経済に打撃を与える可能性があり、FRBはこれを注意深く監視していると述べている。