配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そう/オープニングコメント

市況
2023年3月29日 8時29分

29日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。28日の米国市場はNYダウが37ドル安だった。3月の消費者信頼感指数が予想外に上昇したためNYダウは一時プラス圏を回復した。一方、長期金利の上昇を嫌気しハイテクは終日軟調に推移。また、終盤にかけて、一時上昇していた地銀セクターが下落に転じ相場全体を押し下げ、主要株式指数は下落で終了した。シカゴ日経225先物は大阪比60円安の27230円。円相場は1ドル130円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売りが先行することになりそうだ。ただし、金融システム不安がくすぶるなかVIX指数は20.00を下回ってきており、過度な警戒感は和らいだとみられ、相場全体の底堅さは意識されやすいだろう。日経225先物はナイトセッションで25日線に上値を抑えられたものの、徐々に下値を切り上げてきており、ショートは仕掛けづらいところである。本日は配当権利付き最終日となるが、明日の配当落ちを考慮しても足もとの水準であれば75日線が支持線として機能し、25日線とのレンジ内での推移は維持できそうだ。

また、配当再投資による需給が意識されやすく、押し目買い意欲は強そうである。本日は日経平均の200日線をサポートに25日線との狭いレンジ推移が見込まれるが、短期的には25日線が位置する27600円辺りを試してくる動きも想定しておきたいところだろう。足もとのこう着で配当志向の物色が強まりやすいほか、週末に控えた日経平均入れ替えによるリバランスが意識されるなか、先回り的な動きを狙ったトレードも入りやすいだろう。

また、こう着感の強い相場展開ではあるが、相場全体の底堅さが意識されてきたことから、個人主体による中小型株への物色も活発化しやすい。値動きの荒さは目立ってきているが、IPOの好調などもセンチメントを改善させている。ただし、IPOに資金が集中するなかで他の中小型株には資金がシフトしづらい面もあるため、IPO銘柄に絞った短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。

《AK》

提供:フィスコ

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