話題株ピックアップ【夕刊】(2):アスクル、オリンパス、H2Oリテイ

注目
2023年3月30日 15時14分

■アスクル <2678>  1,724円  +13 円 (+0.8%)  本日終値

アスクル<2678>が3日続伸した。29日の取引終了後、3月度(2月21日~3月20日)の単体売上高が前年同月比0.2%増となったと発表した。前年同月を上回るのは4カ月連続となった。主力分野のBtoB事業は同4.9%増だった。堅調な業況が継続していることを好感した買いが入ったようだ。前月に続き、検査キットなどの感染対策商品特需の反動減の影響を一部受けたとしている。LOHACO事業はキャンペーンの変更や海外需要向けの売上高の減少を背景に、前年同月比26.5%減となった。

■オリンパス <7733>  2,278円  +16 円 (+0.7%)  本日終値

オリンパス<7733>は配当落ちの影響を受けながらも続伸。29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の修正を発表した。最終利益は3760億円から1490億円に下振れする見込みとなった。23年3月中の予定としていた科学事業特定子会社の株式譲渡日について、4月3日に変更した。これに伴い、今期に株式譲渡益を計上できなくなり、影響を業績予想に反映させたという。譲渡益は来期の損益に上乗せされるとみられており、来期の業績に対する投資家の期待感を高める格好となったようだ。

■H2Oリテイ <8242>  1,443円  +3 円 (+0.2%)  本日終値

エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は29日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を1400円から1600円に引き上げた。同社は百貨店事業を主力に関西圏で食品スーパーを展開。主力の百貨店事業は好調で、10~12月の既存店売上高は国内が高水準を保ち、免税店も回復するなか、国内外合わせた合計でコロナ前水準を上回った。4月以降は中国からの訪日客数の本格回復も予想されている。同証券では23年3月期の連結営業利益は会社計画の90億円(前期比12.2倍)に対し96億円への上振れを予想。24年3月期の同利益は182億円への大幅増益を見込んでいる。

■ゼンリン <9474>  825円  -20 円 (-2.4%)  本日終値

ゼンリン<9474>は反落。29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想の下方修正を発表した。売上高は605億円から前期比微減の586億円、最終利益は26億円から同21億5000万円(同41.2%減)に下振れする見通しとなり、嫌気されたようだ。自動車の生産調整の影響でカーナビゲーション用データの販売が落ち込んだ。一方、同社は保有株式の売却に伴う有価証券売却益約12億2000万円を特別利益に計上する。

■みずほFG <8411>  1,876円  -28.5 円 (-1.5%)  本日終値

みずほフィナンシャルグループ<8411>が反落。同社はこの日、LINE(東京都新宿区)と進めてきた新銀行開業に向けたプロジェクトを中止すると発表しており、これが嫌気された。同社傘下のみずほ銀行と、LINE子会社のLINE Financialが19年5月に合弁会社LINE Bank設立準備を設立し、開業に向けた準備を進めていた。今回のプロジェクト中止は、社会・経済環境における金融DXの進展や、提供サービスの安全性への関心の高まりなどを踏まえ、安全・安心で利便性の高いサービスを提供するには、更なる時間と追加投資が必要であり、顧客の期待に沿うサービスのスムーズな提供が、現時点では見通せないと判断したという。

■日野自動車 <7205>  546円  -1 円 (-0.2%)  本日終値

日野自動車<7205>が冴えない。29日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、最終損益を550億円の赤字から1280億円の赤字(前期847億3200万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。国内認証関連損失として顧客に対する燃費補償費用約600億円や、米国子会社の固定資産の減損損失約150億円を特別損失として計上することなどが要因としている。

■セブン&アイ <3382>  5,940円  -10 円 (-0.2%)  本日終値

セブン&アイ・ホールディングス<3382>が反落。30日付の日本経済新聞は「セブン&アイ・ホールディングスが百貨店子会社のそごう・西武を米ファンドに売却する時期を4月以降に延期する見通しであることがわかった」と伝えた。延期は2度目で旗艦店である池袋本店の売り場構成などで調整が難航しているとみられる、という。

■日産自動車 <7201>  489.9円  -0.3 円 (-0.1%)  本日終値

日産自動車<7201>、トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が底堅く推移。外国為替市場で円相場が一時1ドル=132円台後半まで円安が進行したことが下支え要因となったようだ。足もとの円安進行は、金融システム不安の後退による円売りの動きに加え、年度末特有の資金フローなどの影響によるものとみられている。更に、日本企業による海外企業の買収などに絡んだ外貨調達のための円売り観測も出ている。

■メドレックス <4586>  185円  +50 円 (+37.0%) ストップ高   本日終値

メドレックス<4586>が急伸。29日の取引終了後、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所<4576>と米国で共同開発している帯状疱疹後の神経疼痛治療薬「MRX-5LBT」について、米食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請書を再提出したと発表した。これを手掛かり視した買いが集まったようだ。審査期間は約6カ月の予定。日程についてはFDAからの詳細の連絡があり次第、あらためて公表するとした。同社はあわせて、米国で開発中の「MRX-4TZT」について、インドの製薬会社Ciplaの子会社からすべての権利を取り戻すことに合意したとも開示している。

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