3日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、エネルギー関連が下支え
■NY株式:米国株式市場はまちまち、エネルギー関連が下支え
ダウ平均は327.00ドル高の33,601.15ドル、ナスダックは32.45ポイント安の12,189.45で取引を終了した。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が予想外の追加減産を決定したことを背景に、原油高に伴いエネルギー関連株が買われ、上昇スタート。ダウ平均は終日エネルギー関連株が支え堅調に推移した一方、ハイテクは軟調で相場の上値を抑制した。セクター別ではエネルギー、ヘルスケア機器・サービスが上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。
エネルギー業界向けの製品を生産するハリバートン(HAL)や独立系エネルギー会社のマラソンオイル(MRO)は原油高を受けた収益増加期待から買われた。百貨店のメーシーズ(M)はアナリストの投資判断引上げで上昇。管理医療会社のユナイテッド・ヘルス(UNH)は低所得者や高齢者を対象にした公的医療保険機関が価格の見直しを発表し、収益増を期待する買いで上昇。レスリング興行会社のワールド・レスリング・エンターテイメント(WWE)はエンデバーグループが運営する総合格闘技団体(UFC)と経営統合することで合意したと発表し、下落した。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は値下げにもかかわらず、1-3月期の納車台数が前四半期に比べ4%増とわずかな伸びにとどまったため失望感から売られた。
バイデン政権はOPECプラスの追加減産を受けて、「賢明でない」と非難した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米3月ISM製造業景況指数低下でドル売り強まる
3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、133円20銭まで上昇後、132円21銭まで下落し、132円38銭で引けた。石油輸出国機構(OPEC)プラスの想定外の追加減産を受けた原油高に伴う金利上昇でドル買いが一時優勢となったのち、米3月ISM製造業景況指数が2月から予想以上に低下し、パンデミックによる経済封鎖直後の2020年5月以来で最低となったため長期金利は低下し、ドル売りが加速。
ユーロ・ドルは、1.0860ドルから1.0917ドルまで上昇し、1.0908ドルで引けた。ホルツマン・オーストリア中銀総裁はもし、金融システムの混乱が悪化しなければ5月会合での50BPの利上げも依然選択肢になるとの見解を示しユーロ買いを支援。ユーロ・円は144円80銭へ強含んだのち143円90銭まで反落した。ポンド・ドルは、1.2380ドルから1.2424ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9160フランから0.9116フランまで下落した。
■NY原油:大幅高で80.42ドル、減産を意識した買いが入る
NY原油先物5月限は大幅高(NYMEX原油5月限終値:80.42 ↑4.75)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比+4.75ドルの80.42ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは79.00ドル-81.69ドル。減産報道を受けてアジア市場の序盤で81.69ドルまで一段高となった。その後79.00ドルまで下げたが、長期金利の低下を受けて米国市場で80.95ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引でも80ドル台で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 28.59ドル -0.01ドル(-0.03%)
モルガン・スタンレー(MS) 87.16ドル -0.64ドル(-0.73%)
ゴールドマン・サックス(GS)326.52ドル -0.59ドル(-0.18%)
インテル(INTC) 32.89ドル +0.22ドル(+0.67%)
アップル(AAPL) 166.17ドル +1.27ドル(+0.77%)
アルファベット(GOOG) 104.91ドル +0.91ドル(+0.88%)
メタ(META) 213.07ドル +1.13ドル(+0.53%)
キャタピラー(CAT) 229.87ドル +1.03ドル(+0.45%)
アルコア(AA) 41.77ドル -0.79ドル(-1.86%)
ウォルマート(WMT) 148.69ドル +1.24ドル(+0.84%)
《ST》