米商業不動産が次の火種の源泉となるリスクを指摘する声も
市場の一部からは、米商業不動産が次の火種の源泉となるリスクがあると、警戒感を指摘する声が出ている。リモートワークの増加、FRBの利上げ、世界的な銀行危機により、米商業不動産市場のストレスが高まっており、差し押さえが相次ぐ懸念が高まっているという。
オフィスの空室率が急上昇しており、BBB格付けの米商業用住宅ローン担保証券のオプション調整済みスプレッドが3月に拡大が加速している。
米国のいくつかの都市部のダウンタウンのオフィスは、企業が賃貸契約の更新をためらっており、それに伴って家主が苦境に陥り、金融機関への返済の延滞率が高まっているという。そのほか、特に今年の地方銀行の危機発覚以降、債務の借り換え条件がより高額になっているとの指摘も出ている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美