株価指数先物【寄り前コメント】 短期過熱感からの調整は想定内、2万8000円処での押し目狙いのロングスタンスは継続

市況
2023年4月5日 8時17分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 28090 -170 (-0.60%)

TOPIX先物 2006.5 -13.5 (-0.66%)

シカゴ日経平均先物 28090 -170

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

4日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米雇用動態調査(JOLT)は、求人件数が1000万件を下回り、2021年5月以来、約2年ぶりの低水準となったことが嫌気された。JOLTの発表を受けて米長期金利が低下し、ハイテク株の一角が買われる場面も見られたが、米景気の後退懸念が強まるなか、景気敏感株を中心に売りが広がった。NYダウは前日までの4営業日続伸で1200ドルあまり上昇し、上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線を突破していたこともあり、利益確定の売りが出やすかった。S&P500業種別指数は電気通信サービス、公益事業、小売が上昇した一方で、資本財、銀行、エネルギーが下落。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比170円安の2万8090円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万8260円で始まり、その後は緩やかなリバウンド基調を継続し、2万8330円まで買われた。しかし、米国市場の取引開始後に軟化し下落に転じると、ショート優勢の流れのなかで2万8000円まで売られた。売り一巡後は2万8040円~2万8110円辺りのレンジで推移し、2万8090円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションでは軟化する局面で2万8000円を割り込まず、同水準に位置するボリンジャーバンド+1σが支持線として機能しており、2万8000円近辺での押し目狙いのロングスタンスは継続と考えられる。米国市場は、直近の強いリバウンドにより利食いも出やすい水準だった。日経225先物は前日まで8営業日続伸と短期過熱が警戒されやすく、調整は想定内といったところだろう。

VIX指数は一時20.03まで切り上がる場面も見られたが、その後は落ち着いた動きで19.00と小幅な上昇だった。足もとで弱めの経済指標が続いたことで、米景気の先行き不透明感は強まっているものの、リスク回避の流れからポジションを圧縮する動きではない。

ただ、米国では5日に3月のADP雇用統計やISM非製造業景況指数の発表を控え、様子見姿勢が強まるとみられるため、日経225先物は狭いレンジでのこう着が想定される。ボリンジャーバンド+1σを支持線としたオプション権利行使価格の2万8000円~2万8375円のレンジを想定する。積極的なロングは期待しづらい一方で、徐々に上値を切り上げてきている状況のなか、ショートカバーは入りやすい需給状況である。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.99倍に上昇した。一時13.94倍まで低下した後は、同水準に位置する25日線を支持線にNTショートの巻き戻しが入った格好だろう。足もとでNT倍率は低下傾向にあるほか、米中対立への警戒から半導体関連株は手掛けづらいため、NTロングへの転換は見極めが必要であろうが、25日線が支持線として機能する局面では、NTロングによるスプレッド狙いに向かわせそうだ。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.