話題株ピックアップ【夕刊】(3):トヨタ、ファストリ、ジャパンエン

注目
2023年4月5日 15時19分

■トヨタ自動車 <7203>  1,852.5円  -46.5 円 (-2.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>は売り優勢、3月20日に1764円の年初来安値をつけた後、急速な戻り足をみせていたが足もと利益確定の売りが優勢となっている。外国為替市場では米長期金利の低下を背景にドルが売られ、目先は1ドル=131円台半ばまで円高が進行、輸出セクターの中でも特に為替感応度の高い同社など自動車株には逆風材料となっている。また、同社は今年1~3月の米国での新車販売台数が9%減となるなど苦戦を強いられており、これも株価にマイナスに作用している。

■ラウンドワン <4680>  504円  -12 円 (-2.3%)  本日終値

ラウンドワン<4680>が続落。水戸証券は4日、同社株のレーティングを「A」から「B」へ2段階引き下げた。目標株価は800円から550円に見直した。23年3月期の連結経常利益は前の期比3.2倍の171億7900万円と大幅増益の見込み。しかし、同証券では24年3月期の同利益を前期推定比約10%減の155億円と前回の増益予想から減益見通しに修正した。米国は景気後退見通しや好調の反動が懸念されるほか、国内は人件費や水道光熱費の高騰が影響する見込み。中国も店舗戦略の変更で収益性を確認するための調整期間が長引くとみている。

■ファーストリテイリング <9983>  29,395円  -575 円 (-1.9%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>は反落。4日の取引終了後に発表した3月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高は前年同月比11.9%増と4カ月連続で前年実績を上回ったものの、前日まで7日続伸したこともあって、利益確定売りが優勢となった。気温が高く推移したことに加え、外出需要が高まったことで、春夏商品の販売が好調だった。客単価が同11.0%増と牽引したほか、客数も同0.8%増となった。

■エスプール <2471>  591円  -10 円 (-1.7%)  本日終値

エスプール<2471>は続落。4日の取引終了後に23年11月期第1四半期(22年12月~23年2月)の決算を発表し、売上高は前年同期比6.6%減の60億8900万円、営業利益は同32.5%減の4億5200万円だった。通期で増収増益を見込んでいるだけに、足もとの業績悪が嫌気され売りが出ている。人材派遣サービスを展開する人材ソリューション事業で、新型コロナウイルス関連のスポット業務があった前年同期からの反動減があり、これが全体を押し下げた。障がい者雇用支援サービスや自治体向け業務受託などを手掛けるビジネスソリューション事業は好調に推移しており、会社側では「通期計画達成に向けてほぼ計画通りのスタート」としている。

■ジャパンエン <6016>  1,739円  +300 円 (+20.9%) ストップ高   本日終値

ジャパンエンジンコーポレーション<6016>は連日急騰。2017年以来5年8カ月ぶりの高値圏に浮上している。同社の舶用低速エンジン「UEエンジン」が世界シェア1割を突破する見通しと伝わり、これを手掛かり材料に同社株は前日4日に急上昇した。そうしたなか、同社は赤阪鐵工所<6022>との間で次世代燃料エンジンに関する技術協定書を締結したことを4日に発表。水素やアンモニア、メタノールなどの新燃料を使ったエンジンの開発・普及の促進に向けて連携を強化するという。これも材料視され、きょうも大きく買い優勢の展開となっている。

■ポエック <9264>  1,511円  +133 円 (+9.7%)  本日終値

ポエック<9264>が急伸。4日の取引終了後、100%子会社である三和テスコがプラント機器の製造販売に係る大型案件を受注したと発表したことが好感された。今回受注したのは国内大手工業メーカー向けの硫黄加熱炉関連機器一式で、受注金額は2億5700万円。23年8月期から24年8月期までに順次売上高に計上する見込みとしている。

■和弘食品 <2813>  8,430円  +700 円 (+9.1%)  本日終値

和弘食品<2813>が急反発。今朝の日本経済新聞電子版で「2023年度、米国工場の生産能力を5割増やす。1億3000万円を投じてラーメンスープなどの増産体制を整える」と報じられており、好材料視された。記事によると、カリフォルニア州の工場で、スープを混ぜる1.5トンの釜2台と香味油を作るシーズニングタンクを増設するという。米国では、日本食ブームの一環としてラーメン人気が高まっていることに加えて、現地でニーズが高いビーガン向けスープなどの商品開発を進め、販路拡大を目指すとしている。

■GMB <7214>  1,030円  +78 円 (+8.2%)  本日終値

GMB<7214>が全般下げ相場に逆行して大幅高、荒い値動きながら4連騰で4ケタ大台に乗せている。駆動系やエンジン部品を中心とする独立系自動車部品メーカーだが、海外売上比率が9割近くに達する。特に韓国・現代自動車との取引のウエートが高く、韓国関連株との切り口で人気素地を開花させた。ポイントとなっているのは株価指標面での割安さ。特にPBRの低さが際立っており、時価換算で0.2倍台前半と超割安圏に放置された状態にある。業績もトップラインの伸びが著しい。株式需給面では信用買い残が少ないことが上値の軽さにつながっているもようだ。

■ケイティケイ <3035>  480円  +35 円 (+7.9%)  本日終値

ケイティケイ<3035>は大幅高で5日続伸。4日の取引終了後に発表した第2四半期累計(22年8月21日~23年2月20日)連結決算が、売上高86億3900万円(前年同期比4.1%増)、営業利益1億9000万円(同27.3%増)、純利益1億5400万円(同15.3%増)となり、従来予想の営業利益1億8000万円を上回って着地したことが好感された。環境衛生商品の需要減退やペーパーレス化による製品需要量の減少が売り上げに影響を及ぼしたものの、成長事業と位置付けるITソリューション事業で、デジタルマーケティングを生かしたEC事業の成長が大きく貢献した。また、高騰が続く原材料費や仕入れ原価に対して、販売価格を改定したことも寄与した。なお、23年8月期通期業績予想は、売上高176億円(前期比2.3%増)、営業利益4億3000万円(同6.4%増)、純利益3億2500万円(同3.1%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、株主優待制度を新設すると発表しており、これも好材料視されている。毎年8月20日時点で20単元(2000株)以上を保有する株主を対象に、特設サイトで好みの優待商品と交換できる株主優待ポイントを付与する予定で、詳細は今後決定する。

■岡野バルブ製造 <6492>  3,150円  +199 円 (+6.7%)  本日終値

岡野バルブ製造<6492>が大幅高。今朝の日本経済新聞電子版で「次世代の原子力発電所向けにバルブを開発する」と報じられたことが好材料視された。記事によると、主に小型モジュール炉(SMR)などを想定しており、次世代品の開発で持続可能な収益基盤づくりを急ぐという。また、現行の原発では機能別に複数あるバルブを1つにまとめたり、バルブを通る流体を外部に漏らさない安全機能をより高めたりするとしている。

●ストップ高銘柄

ジェイホールディングス <2721>  356円  +80 円 (+29.0%) ストップ高   本日終値

イメージ・マジック <7793>  1,749円  +300 円 (+20.7%) ストップ高   本日終値

赤阪鐵工所 <6022>  1,760円  +300 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値

くろがね工作所 <7997>  622円  +100 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

元旦ビューティ工業 <5935>  4,790円  +700 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

アジア開発キャピタル <9318>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値

など、1銘柄

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