株価指数先物【寄り前コメント】 25日線を支持線とした権利行使価格2万7500円~2万7875円のレンジ想定

市況
2023年4月6日 8時14分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 27680 -140 (-0.50%)

TOPIX先物 1970.0 -12.0 (-0.60%)

シカゴ日経平均先物 27695 -125

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

5日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500ナスダックは下落。3月のADP雇用統計で民間雇用者数が14万5000人増と、市場予想(21万人増程度)を下回ったほか、3月のISM非製造業総合景況指数は51.2に低下し、市場予想(54.4程度)に届かなかった。3月のISM製造業景況感指数や2月の米雇用動態調査(JOLT)など、今週発表された指標はいずれも軟化を示す内容で、景気後退懸念が再燃する格好となった。景況感の悪化により幅広い銘柄が売られるなか、ディフェンシブ株の上げが下支えした。S&P500業種別指数は公益事業、ヘルスケア機器・サービス、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した半面、自動車・同部品、小売、半導体・同製造装置が下落。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比125円安の2万7695円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比変わらずの2万7820円で始まり、開始直後に付けた2万7840円を高値に軟化し、米国市場の取引開始後には一時2万7560円まで下落した。売り一巡後は2万7600円を挟んで保ち合い、終盤にかけてショートカバーが入り2万7680円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。ナイトセッションで一時2万7560円まで売られたが、同水準に位置する25日移動平均線水準で下げ止まった格好だ。いったんは同線を支持線としたリバウンドが意識されやすいが、これを下回ってくると75日、200日線が推移している2万7000円処までの調整が警戒されてくる。また、週足も昨日の下落でボリンジャーバンドの+1σ(2万7790円)を下回っており、早い段階で+1σを上回ってこないと、13週線が位置する2万7200円処をターゲットとした流れが警戒されてくるだろう。

VIX指数は一時20.08まで切り上がる場面も見られたが、その後は落ち着いた動きにより19.08と小幅な上昇だった。足もとで弱めの経済指標が続いたことで米景気の先行き不透明感は強まっているものの、リスク回避姿勢が強まる状況ではない。ただし、週末は欧米市場がイースターで休場となるほか、米雇用統計の発表を控えていることもあり、ポジションを圧縮する形での断続的なインデックス売りには注意が必要だろう。

まずは25日線を支持線としたオプション権利行使価格の2万7500円~2万7875円のレンジを想定。積極的なロングは期待しづらく、短期的なスキャルピング中心のトレードになりそうだ。2万7500円近辺でのロングを想定しつつ、軟化する局面ではTOPIX先物のショートでのヘッジ対応とし、若干ながらNTロングでのスプレッド狙いを想定しておきたい。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.03倍に上昇した。足もとでNT倍率の低下傾向が継続していたが、25日線が支持線として機能する格好での形状となった。

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