ダウ平均は小幅高 ナスダックはプラスに浮上 イベント前にポジション調整中心=米国株前半
NY株式6日(NY時間12:33)
ダウ平均 33511.99(+29.27 +0.09%)
ナスダック 12070.95(+74.09 +0.62%)
CME日経平均先物 27695(大証終比:+165 +0.60%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は横ばいで推移している一方、IT・ハイテク株には買い戻しも見られ、ナスダックはプラスに浮上している。序盤はこの日発表の週間の米新規失業保険申請件数が22.8万件と予想を上回ったこともあり、売りが先行して始まった。しかし、下押しする動きまでは見られない中、次第に買い戻しが膨らんでいる。
なお、米労働省は季節調整の手法を更新し、今年の米新規失業保険申請件数がこれまでに発表された数字よりも多かったことを明らかにしている。
今週発表の米経済指標は弱い内容が相次ぎ、FRBの利上げ期待の後退および年内利下げ期待と伴に、市場には景気の先行き警戒感が広がっている。市場からは、「過去数カ月間、景気後退の兆しがFRBの利上げ方針を変更させる可能性があるとの期待から、投資家は景気後退を歓迎していた。しかし、いまは、FRBがインフレを冷やそうとするあまり、景気を引き締め過ぎて、景気減速や景気後退に繋がるのではないかと懸念している」といった指摘も出ている。
今週は特に、雇用関連指標が労働市場の軟化の可能性を示唆しており、市場は明日の米雇用統計を注目している。ただ、明日はグッドフライデーで米株式市場は休場となることもあり、来週以降の値動きに備えている状況。
短期金融市場では利上げはもうないのではとの期待を織り込む動きが出ている。しかし、米地区連銀総裁などFOMC委員の発言からは、その期待は若干行き過ぎの感じもある。もう少し利上げを行いたい意向を滲ませており、夏までにあと1回は利上げを実施との見方が有力と思われる。
来週は米大手銀を皮切りに、1-3月期の決算シーズンが開幕することもあり、きょうはそれらのイベントを前にポジション調整中心の値動きになっているようだ。
会員制倉庫型スーパーのコストコ<COST>が続落。前日引け後に3月の米既存店売上高を公表し、0.9%の増収に留まり、2カ月連続で伸びは鈍化した。2020年4月以来の低い伸びとなり、パンデミック開始以来の小幅な伸びとなった。
フェデックス<FDX>が続伸。前日に分離していた事業会社を1つの組織への配送網統合を発表したほか、四半期配当の増配を発表し、株価は上昇していたが、きょうもその流れが続いている。本日は複数のアナリストから、投資判断の「買い」への引き上げや目標株価引き上げが伝わっている。
コストコ<COST> 486.69(-10.44 -2.10%)
フェデックス<FDX> 233.98(+4.05 +1.76%)
アップル<AAPL> 164.83(+1.07 +0.65%)
マイクロソフト<MSFT> 288.49(+4.15 +1.46%)
アマゾン<AMZN> 101.59(+0.49 +0.48%)
アルファベットC<GOOG> 107.58(+2.63 +2.51%)
テスラ<TSLA> 185.62(+0.10 +0.05%)
メタ・プラットフォームズ<META> 213.92(+2.44 +1.15%)
AMD<AMD> 92.69(+0.13 +0.14%)
エヌビディア<NVDA> 270.24(+1.43 +0.53%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美