ユーロ週間見通し:上げ渋りか、ドル・円の相場動向が手掛かり材料に

通貨
2023年4月8日 14時34分

■強含み、ECBによる追加利上げの可能性高まる

今週のユーロ・ドルは強含み。原油大幅高を受けて、米金利上昇にともなうユーロ売り・米ドル買いが一時優勢となったが、米国の雇用・製造業・景況感関連指標の悪化を嫌ってユーロ売り・米ドル買いは縮小。欧州中央銀行(ECB)がインフレ抑制の方針を堅持しており、追加利上げ観測は後退していないことから、ユーロ買い・米ドル売りが優勢となった。取引レンジ:1.0788ドル-1.0973ドル。

■底堅い値動きか、ECB利上げ継続予想で1.10ドル台が視野に

来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。米国経済の先行き不透明感は消えていないため、経済指標の悪化を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めを期待したドル買いは後退しそうだ。一方、欧州中央銀行(ECB)は0.5ptの追加利上げを行う可能性があるため、ユーロ買い・米ドル売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.0800ドル-1.1050ドル

■上げ渋り、リスク回避的なユーロ売り・円買いが増える

今週のユーロ・円は上げ渋り。原油大幅高を受けて、日本の貿易赤字拡大の思惑が強まり、ユーロ買い・円売りが先行。しかし、米国の雇用・製造業・景況感関連などの指標が相次いで悪化したことから、リスク回避的なユーロ売り・円買いが優勢となった。ただ、欧州中央銀行(ECB)による追加利上げの可能性は高いため、ユーロ売り・円買いは週末鵜前に縮小した。取引レンジ:142円55銭-145円43銭。

■上げ渋りか、ドル・円の相場動向が手掛かり材料に

来週のユーロ・円は上げ渋りか。ユーロ圏の経済指標に堅調な内容が目立ち、景気回復期待のユーロ買いに振れやすい。欧州中央銀行(ECB)は次回理事会で0.50ポイントの追加利上げを決定する可能性があり、ユーロ高を支援。ただ、フィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟で地政学リスクが意識されれば買いを抑制。また、ドル・円は上げ渋ると予想され、ユーロの重石となろう。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・11日:2月小売売上高(1月:前月比+0.3%)

・13日:2月鉱工業生産(1月:前月比+0.7%)

予想レンジ:142円00銭-146円00銭

《FA》

提供:フィスコ

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