10日の株式相場見通し=買い優勢か、米雇用統計は想定内の結果で安心感も
10日の東京株式市場は強弱観対立のなかも主力株中心にやや買いが優勢となり、日経平均株価は続伸する可能性が高そうだ。前週末は英国、ドイツ、フランスなど欧州主要国株市場や香港、フィリピンなど多くのアジア株市場、また米国株市場も休場となったが、この日発表された3月の米雇用統計がビッグイベントとして市場関係者や投資家の関心を集めた。結果は事前の市場コンセンサスと大方一致する内容であったが、米長期金利は上昇傾向を示した。5月に行われる次回FOMCについての市場予想は、発表前は政策金利の据え置きと0.25%引き上げがほぼ半々であったが、発表後は7割強が利上げを予想する状況に変わった。ただ、今回の雇用統計の結果は想定内で、株式市場に波乱を与える要素には乏しく、きょうの東京市場は安心感から日経平均が上値を指向する公算が大きい。外国為替市場で1ドル=132円台に入るなど足もとでドル高・円安方向に振れていることは、ハイテク株や自動車株など輸出セクター中心にポジティブに作用しそうだ。
日程面では、きょうは2月の国際収支、3月の消費動向調査、3月の景気ウォッチャー調査など。海外では2月の米卸売在庫など。なお、ドイツや英国など欧州主要国市場のほか、香港、フィリピン、オーストラリア市場などは休場。