ストラテジスト、最後の利上げは売りとの指摘=米国株
NY株式10日(NY時間11:20)
ダウ平均 33490.30(+5.01 +0.01%)
ナスダック 12001.43(-86.53 -0.72%)
CME日経平均先物 27820(大証終比:+150 +0.54%)
米大手銀のストラテジストは、投資家は金利のピークとFRBの利下げの可能性に固執し過ぎており、迫り来る景気後退のリスクと株式への影響を過小評価していると指摘した。FRBの利上げキャンペーンが終了に近づく中、「最後の利上げは売り、つまり株式への配分を減らすよう」助言しているという。株価は70年代と80年代のすべてで、最後の利上げ後の3カ月は下落していたと述べている。
利上げサイクルの終了時の株式購入は1990年代のディスインフレの市場では機能した。しかし、投資家は利下げに楽観的過ぎで、景気後退に十分悲観的になっていないと指摘し、景気後退の鼓動は今後ますます大きくなると警鐘を鳴らしている。そのうえで戦略としては、労働市場が景気後退の兆しを見せたら、銀行、不動産投信(REIT)、小型株、コモディティなどを推奨。
投資家はこの1カ月で4034億ドルを現金に換え、パンデミック初期の2020年4月以来、4週間で最大の現金への資金流入となったという。週間の現金流入額は878億ドル、債券への流入額は141億ドル、金への流入額は6億ドルの一方、米国株は9億ドルの流出となったという。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美