話題株ピックアップ【夕刊】(2):JINSHD、セガサミー、アルプスアル
■ジンズホールディングス <3046> 3,135円 -520 円 (-14.2%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
ジンズホールディングス<3046>が急反落。前週末14日の取引終了後に23年8月期業績予想の下方修正を発表。売上高を781億円から734億8600万円(前期比9.8%増)へ、営業利益を70億円から40億900万円(同20.9%増)へ引き下げており、これが嫌気された。中国のゼロコロナ政策による影響があったことが主な要因。また、大胆な戦略投資コストの追加を計画していることも響く見込み。あわせて、従来53円としていた配当予想を31円(前期17円)に減額した。なお、同時に発表した上期(22年9月~23年2月)決算は、売上高が345億5600万円(前年同期比5.7%増)、営業利益が20.7%減の15億900万円だった。
■セガサミー <6460> 2,552円 -111 円 (-4.2%) 本日終値
セガサミーホールディングス<6460>が急反落。15日の複数のメディアで、「アングリーバード」などを開発したフィンランドのゲーム開発会社ロビオ・エンターテインメントを買収する方向で合意に近づいていると報じられたことを受けて、「アングリーバード」は10年以上前にヒットした作品であることから、買収効果を疑問視する売りが出たようだ。なお、報道に対してセガサミーは「検討を進めていることは事実だが、現時点で具体的なことは決定していない。同件はきょう開催の取締役会に付議する予定で、決定した場合は速やかに公表する」とコメントしている。
■アルプスアルパイン <6770> 1,202円 -41 円 (-3.3%) 本日終値
アルプスアルパイン<6770>が3日続落。前週末14日の取引終了後、集計中の23年3月期連結業績について、営業利益が500億円から330億円(前の期比6.3%減)へ、純利益が400億円から105億円(同54.3%減)へ下振れて着地したようだと発表しており、増益予想から一転して減益着地したことが売り材料視された。自動車生産の回復や為替が円安となった影響で売上高は9050億円から9330億円(同16.2%増)へ上振れたものの、民生デジタル機器向け市場の低迷や原材料価格とエネルギー価格などの高騰分の価格転嫁の遅れ、更に1月以降の更なる部材値上げの影響などが利益を押し下げたとしている。なお、モジュール・システム事業の一部不採算事業撤退による減損損失やコンポーネント事業の事業用固定資産の減損損失などを特別損失として計上したため、最終利益の下振れが大きくなったとしている。
■高島屋 <8233> 1,942円 -1 円 (-0.1%) 本日終値
高島屋<8233>は朝高後に軟化。同社が14日取引終了後に発表した23年2月期の連結最終利益は278億3800万円となった。「収益認識に関する会計基準」を前期から適用しているが、単純計算で前の期比5.2倍となり16年ぶりに最高益を更新した。高額品の販売が好調だったほか、中国以外のアジア圏からの訪日外国人が増え、インバウンド売り上げが拡大した。配当は前の期比2円増の26円とする。24年2月期の連結純利益は前期比17.4%減の230億円の見込み。前期計上した資産・株式の売却益がなくなることが響く。配当は前期比2円増の28円と連続増配の見込み。
■東京衡機 <7719> 202円 +50 円 (+32.9%) ストップ高 本日終値
14日に決算を発表。「今期最終は黒字浮上へ」が好感された。
東京衡機 <7719> [東証S] が4月14日大引け後(16:30)に決算を発表。23年2月期の連結最終損益は6億9800万円の赤字(前の期は1億2100万円の黒字)に転落したが、24年2月期は8000万円の黒字に回復する見通しとなった。
同時に発表した「継続企業の前提に関する注記記載解消」も買い材料。
■ブロッコリー <2706> 1,326円 +300 円 (+29.2%) ストップ高 本日終値
ブロッコリー<2706>はストップ高。ゲームソフトやグッズの製造販売を手掛けるが、業績は低迷しているものの足もと底入れの兆しにある。前週末14日取引終了後、同社の筆頭株主であるハピネット<7552>がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すことを発表。これを受けて買い人気が集中する形となった。TOB価格は1株1500円で前週末の終値を46%上回る水準であり、これにサヤ寄せする展開が想定される。なお、買い付け期間は4月17日から6月13日までとなっている。
■木村工機 <6231> 1,919円 +400 円 (+26.3%) ストップ高 本日終値
木村工機<6231>がストップ高。前週末14日の取引終了後、集計中の23年3月期単独業績について、売上高が114億円から117億円(前の期比14.7%増)へ、営業利益が12億円から15億2000万円(同39.7%増)へ、純利益が7億1000万円から9億3000万円(同6.0%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。産業分野で国内設備投資案件の持ち直しや、換気をキーとした外調機ニーズの高まり、熱回収外調機や水冷HPに代表される省エネ製品の需要が増加しており、特に独自製品であるルーフトップ外調機や工場用ゾーン空調機が伸長した。また、継続的な工程の見直しや調達の多様化や価格改定に取り組んだことも奏功した。
■ロコンド <3558> 1,469円 +300 円 (+25.7%) ストップ高 本日終値
ロコンド<3558>はストップ高。前週末14日の取引終了後、23年2月期の連結決算とともに、取得総数40万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.59%)、取得総額5億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。あわせて24年2月期の連結業績について、売上高が前期比33.8%増の140億円、最終利益が同11.2%増の14億円になる見通しを示しており、材料視されたようだ。今期は引き続き品ぞろえやプロモーション、UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザー体験)の強化などによる成長促進とともに、靴ブランド「Reebok(リーボック)」に関しても、プロモーションの強化や販路の拡大により成長余地を取り込んでいく。23年2月期の連結決算は、売上高が104億6400万円、最終利益が12億5800万円だった。収益認識に関する会計基準の適用に伴い、前の期と比較した増減率の記載はないものの、これまでの計画を上回って着地した。未定としていた年間配当は前の期と同じく無配とした。加えて同社は、6月1日に商号をジェイドグループに変更すると発表した。
■ラストワンマイル <9252> 2,504円 +500 円 (+25.0%) ストップ高 本日終値
ラストワンマイル<9252>がストップ高。前週末14日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想について、売上高を86億円から88億3000万円へ、営業利益を6000万円から1億6000万円へ、最終利益を4000万円から1億6200万円へ上方修正したことが好感された。22年8月期は決算期変更に伴い9カ月決算のため前期との比較はできないものの、営業業務の効率化やアライアンス先の強化によるサービス流通数の上昇に加え、不採算取引における支払手数料の条件変更が浸透してきたことなどが奏功した。同時に発表した第2四半期累計(22年9月~23年2月)決算は、売上高48億2900万円、営業利益1億1700万円、純利益1億8500万円だった。
株探ニュース