話題株ピックアップ【夕刊】(2):リコーリース、タカラトミー、Aバランス
■リコーリース <8566> 3,830円 +20 円 (+0.5%) 本日終値
リコーリース<8566>が続伸。この日、法人間取引において発生する各種債権(売掛金など)の未回収リスクを保証する「債権保証事業」を開始すると発表しており、好材料視された。同事業は、同社と保証の契約を締結した顧客と取引先の間で行われる商取引の債権未回収リスクを保証するもので、売り上げが入金される前に、取引先の倒産などによる貸し倒れが発生した際、予め設定した保証限度額の範囲内で実損額相当の保証金を支払うというもの。顧客は同社と契約をすることで、各種債権の未回収リスクの軽減、与信管理機能の拡充や、新規取引拡大に専念できるなどの効果が期待できるとしている。
■タカラトミー <7867> 1,441円 +5 円 (+0.4%) 本日終値
タカラトミー<7867>が反発。18日の取引終了後、4月28日付で自社株37万4200株(発行済み株数の0.39%)を消却すると発表したことが好材料視された。消却後の発行済み株数は9461万6650株となる予定だ。
■Abalance <3856> 10,030円 -3,000 円 (-23.0%) ストップ安 本日終値
Abalance<3856>は6日ぶり反落。東京証券取引所が19日から、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表しており、これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られたようだ。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にするとしている。
■LIXIL <5938> 2,072円 -73 円 (-3.4%) 本日終値
LIXIL<5938>は安い。18日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を1兆5600億円から1兆4950億円(前の期比4.6%増)へ、営業利益を390億円から250億円(同64.0%減)へ引き下げており、これが嫌気された。国内の新設住宅着工戸数の減少を背景に、新築向け商品の生産や販売数量が大幅に減少していることが主な要因。配当予想については従来の90円(前の期85円)を据え置いた。
■豊田自動織機 <6201> 7,460円 -10 円 (-0.1%) 本日終値
豊田自動織機<6201>は冴えない。読売新聞オンラインが18日、豊田織のフォークリフト用エンジンの排出ガス性能試験を巡る不正に関し、国土交通省が同社の2機種のエンジンについて、量産に必要な国の型式指定を取り消す方針を固めたと報じた。今後の事業展開への影響を懸念した売りが優勢となったようだ。報道によると、25日に豊田織の意見を聞く「聴聞」を実施し、正式決定するという。
■フレクト <4414> 2,184円 +400 円 (+22.4%) ストップ高 本日終値
フレクト<4414>がストップ高。クラウドソリューション事業を手掛けるが、企業の旺盛なデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を追い風に、会社側の想定を上回る案件獲得が進んでいる。18日取引終了後、23年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の2億100万円から2億6100万円(前の期比2%増)に増額し、減益予想から一転増益見通しに変わった。前の期に続く過去最高益更新となる。これを受けて投資資金が集中した。株価は2月上旬から3月中旬にかけて急落し、その後は大底圏でのもみ合いが続いていたこともあり、時価は値ごろ感からの買いが誘導されやすいタイミングにあった。
■萬世電機 <7565> 3,835円 +700 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値
萬世電機<7565>がストップ高。同社は18日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の7億5000万円から11億円(前の期比2.0倍)に上方修正したことが好感されたようだ。売上高予想も207億円から231億2000万円(同23.9%増)に引き上げた。部品材料不足に起因する納期の長期化による影響などから一部の顧客で生産調整の動きがみられたものの、企業のデジタル化やグリーン投資などに関連する設備投資が追い風となった。また、期末配当を従来計画比5円増額の33円とすることも発表。これにより、中間配38円とあわせた年間配当は71円(前の期実績は56円)となる。
■カクヤスグループ <7686> 1,505円 +202 円 (+15.5%) 一時ストップ高 本日終値
カクヤスグループ<7686>が一時ストップ高に買われ年初来高値を更新。18日の取引終了後、集計中の23年3月期連結業績について、売上高が1140億円から1149億円(前の期比34.4%増)へ、営業利益が4億円から7億8000万円(前の期33億2800万円の赤字)へ、最終利益が2億円から5億5000万円(同28億800万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の5類への移行決定などを受けて、酒類需要の増加が2月並びに3月の売り上げ伸長につながったことが要因としている。なお、未定としていた期末配当予想を20円にするとあわせて発表した。年間配当は30円(前の期20円)となる予定。
■IGポート <3791> 3,290円 +380 円 (+13.1%) 本日終値
IGポート<3791>が急騰。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は4000円とした。同社は「SPY×FAMILY(スパイファミリー)」や「攻殻機動隊」など数多くの人気アニメ作品を制作するアニメ制作グループの持ち株会社。23年5月期はコミック(マンガ)の電子書籍などが想定以上に好調で、第3四半期決算発表時に業績予想の上方修正を公表。24年5月期はヒットアニメSPY×FAMILY関連などの収益拡大が期待され、新たな増益局面を迎えている。具体的には、23年5月期に連結営業利益は前期比59.9%増の9億1600万円、24年5月期の同利益は11億円を見込んでいる。同証券では、世界的に人気を集めている日本アニメの有力制作会社として中期的な成長が期待できる、と評価している。
株探ニュース