T&DやみずほFGが堅調、金融システム正常化期待とYCC修正巡る思惑で
T&Dホールディングス<8795>や第一生命ホールディングス<8750>など保険株が堅調。みずほフィナンシャルグループ<8411>や三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>など銀行株が上昇している。
前日に三井住友フィナンシャルグループ<8316>がAT1債の発行条件を決めた。クレディ・スイス・グループ<CS>がAT1債を無価値として以降、発行再開は世界の主要行で初とみられている。またFRBが19日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、一部地域で銀行の貸出基準が引き締められたとの指摘があった一方、経済活動全般ではほとんど変化が見られなかったとの見方が示された。金融システムの正常化への期待を一段と強める結果となり、金融株への買いを誘ったようだ。
更に、19日夜には、日本銀行が今月27~28日に開く金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロール(YCC)政策を修正することに慎重な意見が行内で広がっていると一部で報じられた。決定会合まで残された日数を考慮すると、市場の反応を確かめるための観測気球的な報道と受け止める向きもあり、日銀がサプライズ的に政策修正をするシナリオへの思惑がなお残っているようだ。東証の業種別指数の銀行業と保険業の上昇率は上位にある。