株価指数先物【寄り前コメント】 大型テック株が時間外で上昇、売り一巡後は2万8375円~2万8625円のレンジ推移を想定

市況
2023年4月26日 8時13分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 28440 -180 (-0.62%)

TOPIX先物 2027.0 -15.5 (-0.75%)

シカゴ日経平均先物 28370 -250

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

25日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。24日の取引終了後に決算を発表した米銀ファースト・リパブリック・バンク<FRC>は、1-3月期に予想を上回る預金流出が発生したことを明らかにし、49%超下落した。ウエスタン・アライアンス・バンコーポレーション<WAL>など他の地銀株にも売りが波及するなか、米国景気への懸念が再燃した。また、コンファレンスボードが発表した4月の米消費者信頼感指数が予想を下回ったことも、景気への不安を高める要因となった。消費関連や景気敏感株を中心に売られたほか、主力企業の決算発表を控えるハイテク株も弱い値動きだった。S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、電気通信サービスのみが小幅に上昇した一方、運輸、半導体・同製造装置、小売、銀行の下げが目立った。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比250円安の2万8370円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比40円安の2万8580円で始まり、その後は緩やかなリバウンドから一時2万8650円とプラスに転じる場面も見られた。しかし、米国市場の取引開始後に軟化し、2万8360円まで下落幅を広げた。売り一巡後は2万8360円~2万8440円処で保ち合い、2万8440円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。2万8530円辺りに位置するボリンジャーバンドの+1σを下回ってきたことで、短期のショートは入りやすいだろう。週足のボリンジャーバンドでは+2σに上値を抑えられる形状を継続しており、+1σが位置する2万8200円処が意識されそうである。

ただし、米国では取引終了後に決算を発表したマイクロソフト<MSFT>とアルファベット<GOOGL>はともに予想を上回る内容が材料視され、時間外取引で4%を超える上昇で推移している。大型テック株の良好な決算を手掛かりに、売り一巡後は次第に底堅さが意識されてくるとみられる。そのため、オプション権利行使価格の2万8500円を中心に、上下の行使価格である2万8375円~2万8625円のレンジ推移を想定する。ファースト・リパブリック・バンクは時間外で急落していたことで織り込まれていると考えられ、売り一巡後は押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

VIX指数は18.76に上昇した。一時19.86と20.00に迫り、25日移動平均線を突破し、75日線に接近する場面が見られた。市場マインドを神経質にさせようが、25日、75日線を上放れ、22.90辺りで推移している200日線を捉えてくるまでは、リスク回避姿勢を強めてくる動きは限られそうだ。とはいえ、オーバーナイトのポジションは取らず、スキャルピング中心の売買になりそうである。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍に低下した。本日はファナック <6954> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]、オムロン <6645> [東証P]、日東電工 <6988> [東証P]などの決算を控えており、ヘッジ対応によりNTショートが入りやすい。ただし、米銀行株の弱い値動きと、時間外での大型テック株の上昇を受けて、14.00倍を下回る局面では、その後のリバランスを想定したNTロングとなりそうだ。

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