話題株ピックアップ【夕刊】(1):いなげや、Aバランス、清水建

注目
2023年4月26日 15時12分

■いなげや <8182>  1,607円  +300 円 (+23.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

いなげや<8182>がストップ高。25日の取引終了後、同社をイオン<8267>が連結子会社化したうえで、いなげやをイオン傘下で「マルエツ」などを展開するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222>と経営統合すると発表した。イオンは今年11月をメドに、いなげやの議決権の51%に相当する株式数を取得の上限とし、連結子会社化のための手続きを実施する。具体的な手法は今後、協議のうえで決定するとしているが、株式市場ではいなげやによる第三者割当増資や、イオンによるTOB(株式公開買い付け)の実施などが想定されているようだ。いなげや株に対しては、USMHとの経営統合に向けた手続きを含め、同社に対するTOB価格などへの思惑から、買いが集まったとみられている。イオンにとって、いなげやは17.01%を保有する関連会社。USMHは53.59%を保有する連結子会社となっている。USMHとの経営統合後、いなげやはUSMHの完全子会社化となる予定。経営統合が成立した場合、いなげやは所定の手続きを経て上場廃止となる見込みという。3社はプライベートブランド(PB)商品である「トップバリュ」の導入拡大や、商品の共同調達、地域の客層に合わせた店舗展開などを進める。

■Abalance <3856>  9,400円  +950 円 (+11.2%)  本日終値

Abalance<3856>が後場急伸。同社はきょう午後2時ごろ、子会社のWWBが系統用蓄電池事業に参入すると発表しており、これが材料視されたようだ。WWBは系統蓄電池の設置・運用に関して、国内の大手発電事業者や建設会社、重電システムメーカーと協業することにより、設計・調達・施工・試験調整と電力市場取引システムによる需給運用を行うとしている。なお、これが23年6月期の通期業績予想数値に与える影響は軽微とする一方、グループ事業の進捗状況は好調で、今後の業績が更に上振れることを確認次第、速やかに公表するとしている。

■清水建設 <1803>  825円  +65 円 (+8.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

清水建設<1803>が後場急上昇。午後1時ごろ、上限を3200万株(発行済み株数の4.32%)、または200億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は23年5月12日から24年1月31日まで。また、5月12日付で自社株4483万8300株(消却前発行済み株数の5.69%)を消却するとしている。同時に集計中の23年3月期の連結業績について、売上高が1兆9600億円から1兆9338億円(前の期比30.4%増)へ、営業利益が715億円から546億円(同20.9%増)へ、純利益が515億円から490億円(同2.6%増)へ下振れて着地したようだと発表した。資材価格高騰などの影響により過年度に工事損失引当金を計上したものの、引き続き建設コストが上昇基調で推移し、調達段階で更に見積総原価が膨らんだことに加えて、中国におけるロックダウンの影響による資材の納入遅れなどから工程が逼迫し、工程促進費用が発生したことなどが要因としている。

■コメリ <8218>  3,150円  +186 円 (+6.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

コメリ<8218>が続急伸。3000円台の大台に乗せた後も上げ幅を拡大し、年初来高値を更新した。25日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表とともに、24年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比1.7%増の3860億円、最終利益は同1.2%増の173億円を見込む。加えて、増配の見通しと自社株買いの実施を発表しており、好感されたようだ。今期は「パワー」で7店舗、「PRO」で2店舗、「ハード&グリーン」で32店舗の新規出店を計画。既存店の改装計画の規模は約10万坪としている。年間配当は前期比2円増配の52円を予定。自社株買いについては、取得総数90万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.83%)、取得総額27億円を上限とする。取得期間は4月26日から7月21日まで。

■雪印メグミルク <2270>  1,918円  +96 円 (+5.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

雪印メグミルク<2270>が5連騰で年初来高値を更新した。25日の取引終了後、23年3月期の連結業績に関し、売上高が計画の5800億円から5840億円(前の期比4.6%増)に、最終利益が85億円から91億円(同24.6%減)にそれぞれ上振れて着地したようだと発表。これを好感した買いが集まったようだ。原材料価格やエネルギー価格の上昇幅が想定よりも下回ったという。配当予想は変更しない。

■大林組 <1802>  1,104円  +55 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

大林組<1802>は5日続伸。きょうは5%を超える上昇で1100円近辺まで上値を伸ばした。英ファンドでアクティビストのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズが25日、大林組に対して6月に行われる株主総会の議題として12円の特別配当を提案したこと伝わった、これが株価の刺激材料となっている。同社のPBRは0.8倍前後で解散価値を2割程度下回っており、東証が改善要請を出しているPBR1倍割れ銘柄の一角に属する。株主還元強化は低PBR是正の有力な対策となり得るだけに思惑を呼んでいる。同社株だけでなく、ゼネコン各社はPBR1倍割れが目立つ状況にあるが、シルチェスターは他にも国内ゼネコンの大株主に名を連ねていることもあって、建設セクターの一角に買いが波及している。

■戸田建設 <1860>  789円  +39 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

戸田建設<1860>が10連騰で新高値。同社は25日、フランスの投資信託のロンシャン・SICAVから6月に開催される株主総会での株主提案書を受け取ったと発表した。具体的には3082万2000株、215億7540万円を上限に自社株買いを行うことが提案された。同社の株価はPBR1倍割れの水準にあり、この改善を意識した経営を行うことを主張している。同社では、慎重に検討・審議のうえ、決定し次第速やかに開示する、としている。

■INV <8963>  58,400円  +2,800 円 (+5.0%)  本日終値

25日に業績修正を発表。「今期経常を一転64%増益に上方修正、分配金も599円増額」が好感された。

インヴィンシブル投資法人 <8963> [東証R] が4月25日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。23年6月期の経常利益を従来予想の46.5億円→83億円(前期は50.7億円)に78.4%上方修正し、一転して63.7%増益見通しとなった。

⇒⇒INVの詳しい業績推移表を見る

■シンフォニア <6507>  1,671円  +71 円 (+4.4%)  本日終値

シンフォニア テクノロジー<6507>が後場プラスに転じた。午後1時40分ごろ、集計中の23年3月期連結業績について、売上高が1050億円から1088億円(前の期比15.0%増)へ、営業利益が95億円から116億円(同54.4%増)へ、純利益が67億円から80億円(同43.0%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。部材調達に係るリスクが想定を下回ったことが要因としている。なお、同時に期末一括配当を60円から75円(前の期50円)へ引き上げた。

■キヤノンMJ <8060>  3,280円  +120 円 (+3.8%)  本日終値

キヤノンマーケティングジャパン<8060>が反発し、年初来高値を更新した。同社は25日取引終了後、23年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比3.3%増の152億8500万円となり、通期計画500億円に対する進捗率が30%超に達していることが好感されたようだ。売上高は同5.0%増の1548億2500万円で着地。企業の積極的なIT投資を背景としたSIサービスやITインフラサービスの売り上げ拡大に加え、オフィス複合機の供給回復やレンズ交換式デジタルカメラの新製品が好調に推移したことが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.