デンソーは後場一段高、「10%程度の車両減産リスク」織り込みながら今期最高益見通し
デンソー<6902>が後場に入り一段高となった。この日、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。最終利益の見通しは前期比21.7%増の3830億円を計画。6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったほか、増配予想も示した。前日にトヨタ自動車<7203>の中堅サプライヤーによる決算発表が相次いでおり、デンソー株も業績への期待感からこの日の決算発表前に買いが入っていた。発表後は目先の利益を確定する目的の売りが出たものの、後場に入り持ち直した。
今期の売上収益は前期比1.6%減の6兆3000億円を見込む。前期の年間配当予想を5円増額したうえで、今期の年間配当は前期比5円増配の190円を計画する。想定為替レートは1ドル=125円、1ユーロ=135円に設定した。外部環境の不透明感を踏まえ、10%程度の車両減産リスクを業績予想に織り込んだ。一方で、固定費の抑制や合理化に向けた取り組みなどが利益を押し上げる要因となる。