株価指数先物【引け後コメント】 売り一巡後の底堅さが意識されるなか、若干ながら後場にショートカバーの動き

市況
2023年4月27日 18時55分

大阪6月限

日経225先物 28440 +30 (+0.10%)

TOPIX先物 2030.0 +6.0 (+0.29%)

日経225先物(6月限)は、前日比30円高の2万8440円で取引を終了。寄り付きは2万8290円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万8315円)にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まった。その後、2万8240円とナイトセッションの安値水準まで売られたが、前場中盤辺りから下げ幅を縮め、ランチタイムでは2万8320円~2万8370円処での保ち合いを継続。後場の取引開始直後にレンジを上放れてプラスに転じると、終盤にかけて2万8460円まで買われた。

日経225先物は売り一巡後の底堅さが意識されるなか、後場はショートカバーとみられる動きもあった。決算が嫌気されたアドバンテスト <6857> [東証P]の大幅な下げがセンチメントを冷ます格好となったものの、ファナック <6954> [東証P]や日東電工 <6988> [東証P]、ソニーグループ <6758> [東証P]、デンソー <6902> [東証P]、キヤノン <7751> [東証P]が堅調で、日経平均株価を下支える格好となった。また、メタ・プラットフォームズ<META>が時間外取引で上昇し、グローベックスの米株先物も小幅ながらプラス圏で推移していることから、ショートカバーが入りやすかったのであろう。

そのほか、本日から日銀の金融政策決定会合が開催されているが、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)政策を修正することには、行内でも慎重な見方が出ているようだ。金融緩和政策の現状維持がコンセンサスであることから、明日の日銀会合の結果発表を前に、ポジション調整に伴う買い戻しなども入った可能性がある。

本日の日経225先物は、オプション権利行使価格の2万8250円~2万8500円辺りのレンジ推移だった。前場半ば以降は、概ね権利行使価格の2万8375円~2万8500円での値動きであり、底堅さが意識されていた。節目の2万8500円やボリンジャーバンドの+1σが位置する2万8570円辺りでは、戻り待ちの売り圧力が強まりそうだが、日銀会合後にアク抜け的な動きを見せてくるようだと、ファンドなどがショートポジションを若干ヘッジする形で、ロングが入りやすいだろう。なお、NT倍率は先物中心限月で14.00倍だった。小動きではあったが、アドバンテストが日経平均型の重荷となるなか、相対的にTOPIX型優位の格好となった。

手口面では、日経225先物はJPモルガンが890枚、SBIが290枚、BofAが280枚、BNPパリバが220枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが690枚、野村が560枚、バークレイズが370枚、モルガンSが270枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが1160枚、モルガンSが900枚、ドイツが590枚程度の売り越しに対して、BofAが890枚、UBSが770枚、JPモルガンが620枚程度の買い越しだった。

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