話題株ピックアップ【夕刊】(1):メルカリ、NEC、ポーラHD
■メルカリ <4385> 2,683円 +365 円 (+15.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
メルカリ<4385>が急騰。前週末4月28日の取引終了後、これまで未定としていた23年6月期の連結業績予想について、売上高が前期比15.6%増の1700億円、最終損益は83億円の黒字(前期は75億6900万円の赤字)となる見通しを発表した。最終損益の黒字幅は、2期ぶりに過去最高を更新する計画となり、材料視されたようだ。国内のフリマ事業や金融事業が堅調に推移するなか、投資規律の浸透や継続的な費用の見直しなどが寄与する。23年6月期第3四半期累計(22年7月~23年3月)の連結決算は、売上高は前年同期比16.6%増の1279億1300万円、最終損益は50億5600万円の黒字(前年同期は77億800万円の赤字)となった。
■NEC <6701> 5,950円 +740 円 (+14.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
NEC<6701>が3日続急騰。企業や官庁のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を捉え、ITサービス事業が好調に推移しており業績を押し上げている。前週末28日取引終了後に発表した23年3月期の決算は営業利益が前の期比29%増の1704億4700万円と大幅な伸びを達成した。年間配当は前の期比10円増配となる110円を実施する。更に利益の高成長トレンドは今期も継続し、24年3月期の営業利益も2200億円と高変化を見込んでいる。好業績を背景に株主還元強化にも抜かりなく、年間配当は前期実績比10円増配の120円を計画している。これを評価する買いを呼び込む格好となった。
■日本電設工業 <1950> 1,988円 +232 円 (+13.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
日本電設工業<1950>が大幅に3日続伸し、新値追いとなった。同社は4月28日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比39.5%増の134億7000万円としていることや、年間一括配当計画を前期比5円増配の42円としていることが好感されたようだ。売上高は同11.8%増の1924億5000万円を見込む。各鉄道会社の旅客収入の回復に伴う設備投資の増加を見込んでいるほか、都市部を中心に大型再開発の計画が進んでいることなど民間設備投資の持ち直しが追い風になるとみている。
■ポーラHD <4927> 2,077円 +189 円 (+10.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
ポーラ・オルビスホールディングス<4927>が4連騰し年初来高値を更新。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、営業利益45億4900万円(前年同期比2.4倍)と大幅増益となったことが好感された。国内市場のリオープニングや海外におけるアフターコロナ需要で化粧品市場が国内外ともに回復基調にあり、売上高は421億3600万円(同11.9%増)となった。事業構成の変化により売上原価率はやや上昇したものの、売上高の増加に加えて、ポーラの高価格帯商品の売り上げ好調も寄与し大幅営業増益となった。なお、23年12月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比8.2%増)、営業利益151億円(同20.0%増)の従来見通しを据え置いている。
■インフォマート <2492> 318円 +28 円 (+9.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
インフォマート<2492>が続急伸。前週末4月28日の取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結業績予想の上方修正を発表しており、材料視されたようだ。6月中間期の売上高は59億6400万円から61億1800万円(前年同期比15.8%増)、最終利益は1200万円から1億2000万円(同56.1%減)にそれぞれ見通しを引き上げた。フード業界向けシステムの堅調な推移とともに、インボイス制度の開始と電子帳簿保存法の改正に向け、大手企業を中心に請求書の電子データ化が順調に進む見込みとなっており、中間期の業績予想に影響を反映させた。通期の業績予想は据え置いた。第1四半期の(1~3月)の連結決算は、売上高が前年同期比17.8%増の30億1600万円、最終利益が同10.4%減の9800万円だった。
■クイック <4318> 1,948円 +165 円 (+9.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
28日に決算を発表。「今期経常は10%増で3期連続最高益、前期配当を6円増額・今期は2円増配へ」が好感された。
クイック <4318> [東証P] が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比32.7%増の45.4億円に拡大し、24年3月期も前期比10.1%増の50億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を64円→70円(前の期は48円)に増額し、今期も前期比2円増の72円に増配する方針とした。
■カゴメ <2811> 3,580円 +280 円 (+8.5%) 本日終値
カゴメ<2811>が大幅続伸し連日の年初来高値更新。4月28日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高480億900万円(前年同期比8.8%増)、営業利益34億1500万円(同53.4%増)と大幅増益となったことが好感された。野菜飲料やトマト調味料など一部製品の出荷価格を改定した結果、改定後需要の落ち込みなどにより国内加工食品事業は減収減益となったものの、トマトペーストの販売価格の上昇、フードサービス企業向けの販売が好調だった国際事業が牽引役となった。なお、23年12月期通期業績予想は、売上高2130億円(前期比3.6%増)、営業利益74億円(同42.2%減)の従来見通しを据え置いている。
■アズーム <3496> 6,380円 +490 円 (+8.3%) 本日終値
28日に決算を発表。「上期経常が41%増益で着地・1-3月期も29%増益」が好感された。
アズーム <3496> [東証G] が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年9月期第2四半期累計(22年10月-23年3月)の連結経常利益は前年同期比40.9%増の5.9億円に拡大し、通期計画の12.4億円に対する進捗率は5年平均の39.6%を上回る47.8%に達した。
■北海道ガス <9534> 2,096円 +159 円 (+8.2%) 本日終値
28日に決算を発表。「今期経常は1%増で4期連続最高益、前期配当を10円増額・今期も70円継続へ」が好感された。
北海道ガス <9534> [東証P] が4月28日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比83.4%増の133億円に拡大し、従来予想の110億円を上回って着地。24年3月期は前期比0.8%増の135億円とほぼ横ばいを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。10期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を60円→70円(前の期は60円)に増額し、今期も70円を継続する方針とした。
■シミックHD <2309> 2,087円 +145 円 (+7.5%) 本日終値
シミックホールディングス<2309>に物色人気集中、カイ気配で始まり2000円台を大きく回復してきた。4月14日に2187円の年初来高値形成後は調整色を強め、直近は1900円近辺に位置する75日移動平均線との上方カイ離を解消する動きにあったが、目先一気に切り返す展開で、新高値奪回をにらむ。同社は製薬会社向けを主力に新薬開発の臨床試験支援事業を行う。治験支援の受注が高水準なほか、製薬受託も伸びており、業績は会社側の想定を大幅に上回って推移している。前週末28日取引終了後に23年9月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の50億円から倍増以上となる103億円(前期比13%減)に大幅増額修正、これがポジティブサプライズとなり、投資資金を呼び込んでいる。
株探ニュース